地球温暖化対策

当社では「2020年環境ビジョン」の先を見据え、引き続き現状のCO2削減努力(年率1%)を維持し、2025年までの10年間で引き続き、生産性向上などの対応を充実させ、10%の削減を目指す考えです。また、SCOPE3での製品使用によるインパクト低減も、大きな目標としていきます。

※SCOPE3:温室効果ガス排出量の算定範囲の一つ。生産・輸送される時に発生する温室効果ガスや、自社商品を顧客が使用するときや廃棄するときに出る温室効果ガスなど、自社だけでなくバリューチェーン全体に相当する範囲。

気候変動に対する考え方

地球温暖化が影響する気候変動への懸念があります。一企業集団であっても自然災害によるビジネスへの影響を回避し、持続的に発展するためにも、対策を重要事項と捉え推進しています。ウシオグループでは、事業活動でのエネルギ―消費によるCO2などといったGHG排出による気候変動へのインパクトが拡大する懸念や、当社が提供している製品をお客様がご使用になる際に必要な電力消費についても配慮する責任があると考え、環境方針を定め、あらゆる形での省エネルギーを進めています。

事業所の活動においては、生産性の向上による生産高原単位の向上による省エネルギーに最も力を入れ、太陽光パネルの設置、空調の省エネ、照明のLED化など省エネ活動も継続的に対応しています。また製品では省エネルギーに寄与する環境配慮型設計の推進により、あらゆる事業活動によるCO2排出を抑制することにより、積極的に気候変動への影響を低減させていきます。

当社のコア技術であるランプは発光効率においてLEDやLDに及ばないといった問題があります。お客様の生産活動の中でLEDやLDといった製品を活用していただくことができると、ランプ光源の活用に比べ電力消費の改善(COO改善)につながります。こうした提案を積極的に進めることが、結果として気候変動の抑制や環境・社会への貢献にも結び付いていきます。LED・LD導入のご提案は、ビジネスとして非常に優先度が高いという認識を持っています。

LEDやLDのビジネスは将来の大きな原動力として位置づけており、2017年度の計画値は、2015年度の売上高に対し1.6倍の金額を設定しています。その他の製品においても、ウシオ独自のスーパーグリーンプロダクトの認定基準の一つとして省エネルギーの項目を入れているため、認定製品の販売促進により省エネルギーへの貢献も継続的に進めることができると考えています。

第四期環境行動計画 目標と結果の振り返り

エネルギー起源のCO2削減

売上高原単位2012年度比3%の削減 ⇒ 6.4%の増加 (主要サイトトータルでは4.7%削減)

第四期環境行動計画の結果としてはCO2排出量の売上高原単位で6.4%増加しました。主要サイトについてはCO2排出量削減の活動を継続的に実施したことで、4.7%削減を達成しました。

物流起源のCO2削減

出荷高原単位での削減(前年度比1%削減) ⇒ 播磨事業所で2013年度比17%削減、御殿場事業所にて2013年度比で7%増加

事業所により達成度が異なる結果となりました。輸送効率化を最重要課題として取り組みましたが、装置の大型化に伴う輸送車両の大型化が要因となり、御殿場ではCO2排出量が増加し目標未達となりました。

第四期環境行動計画(2013~2015年度)2015年度 目標と結果

2015年度目標

・売上高原単位3%削減(2012年度比)

・物流起源CO2排出量の削減

出荷高原単位 2014年度比1%削減

アジア圏出荷回数2014年度比20%削減(25回/月)

取り組み

・主要6サイトを中心に削減施策を展開

・物流は日本、アジア地域で取り組み

2015年度結果

・売上高原単位6.4%増加(2012年度比)

⇒M&Aや新拠点開設による事業変化があり、2014年度からレーザーダイオードを生産しているウシオオプトセミコンダクターを新たに集計範囲に加え、管理の強化を行いました。製品の性格上、生産に関わるエネルギー使用量が多く、当初の目標より数値が増加しました。また中国でのランプ製造拠点の開設(ウシオ韶関)による集計開始も増加要因となりました。 (上記2拠点を含まない場合の実績は、7.8%の削減となります。)

・物流起源CO2排出量の出荷高原単位で播磨事業所4.2%削減、御殿場事業所4.5%増加

・アジア圏出荷回数 25回/月

課題

・主要サイトのCO2排出量削減活動により播磨事業所以外の達成度の向上、進捗管理と対話の促進

・輸送効率化の課題として、製品の大型化に伴う輸送車両の選択の必要性

今後の取り組み

・一部グループ会社にて、8割以上のカバー率を目標として段階的に管理サイトを拡大し、状況把握・施策展開する

・ランプの寿命試験による電力使用量を削減する施策を中心として、各拠点から積み上げた数値目標を管理する
 (主要7サイトでの目標値は年間144万kWの削減となる見込み)

環境行動計画の進捗管理について

ウシオ電機では、社長が委員長を務め、執行役員メンバーが委員を務めるCSR委員会を開催しています。従来からの3年計画で継続している環境行動計画についても経営トップに対する進捗報告と次の課題の共有が行われ、継続的なPDCAサイクルを回しています。このCSR委員会の下部組織として地球温暖化対策委員会があり、CSR行動計画や第五期環境行動計画などにある各課題別委員会の使命にあたる部分を抽出し、具体的に推進しています。

SCOPE3への取り組み

ウシオは、事業所の省エネ活動でCO2排出量の削減を行っていますが、近年はそれだけでなく製品の使用などライフサイクル全体で生じる間接的なCO2排出量の把握が求められるようになりました。これは、企業がCO2を排出する要因は、事業所でのエネルギー使用だけでなく、部品の調達から物流、製品の使用からその廃棄まで広範囲に及ぶからです。そこでウシオは、これまでの事業所活動に関わるSCOPE1・2というCO2排出量把握・削減活動に加え、製品・部材の使用、輸送、人の移動など事業全体に関わるCO2排出量をSCOPE3として把握するところから始めています。

第四期環境行動計画では物流におけるCO2排出量削減に取り組んできましたが、SCOPE3の重要性を認識し、2012年度より調査分析を開始しました。2014年度からは単体だけではなく、グループとしての把握を行っています。

2015年度も引き続き、新たにウシオグループに加わった拠点など集計範囲を拡げてSCOPE3の算定を行いました。各カテゴリでのCO2排出量は増加していますが、これは集計範囲を拡げたことや、生産量が増えた影響が大きいと考えています。今後も事業活動の影響を把握し、その影響を事業活動自体で改善する取り組みにつなげていきます。

SCOPE1、2、3の比較(2015年度主なグループ会社)

カテゴリ SCOPE1
(直接排出)
SCOPE2
(購入電力)
SCOPE3
購入した製品・サービス 資本財 SCOPE1、2に含まれない燃料および
エネルギー関連活動
輸送、配送(上流) 事業から出る廃棄物 出張 雇用者の通勤 販売した製品の使用 販売した製品の廃棄
t-CO2 3,542 30,694 540,621 22,299 3,125 371 661 765 2,291 964,201 13
比率 0.23% 1.96% 34.77% 1.42% 0.20% 0.02% 0.04% 0.05% 0.15% 61.47% 0.00%

環境情報収集システムによる情報共有と分析・評価の実施

ウシオグループでは、2006年から環境情報収集システム「ECO-SYS」にてグループ各拠点での高効率な環境データの収集を進めています。2012年度からは、データの自動集計のシステムツールを導入して、集計・分析の確実性を高めており、近年では、グループ全体でのCO2総排出量推移に対する分析を定期的に行っています。また、毎月各拠点からの月次報告数値に対する進捗状況を確認しており、各拠点で何らかの異常値が見つかった場合の確認および改善と、低減などが見つかった場合の施策の好例をグループ各拠点に周知させるなど、グループ全体での改善を継続させています。

業界団体活動での貢献

ウシオ電機は、電機・電子温暖化対策連絡会による「低炭素社会実行計画」に参加しています。長期ビジョンでの目標数値の共有や団体への定期的な進捗報告を行うことにより、業界一丸となったCO2排出量削減努力を進めています。SCOPE3集計によるCDPへの報告、環境省の「環境情報開示基盤整備事業」への参加も積極的に進めています。

※CDP:カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト。機関投資家が連携し、企業に対して気候変動への戦略や具体的な温室効果ガスの排出量に関する公表を求めるプロジェクトです。ロンドンに本部を置く非営利組織CDPがプロジェクトを運営しています。

第三者検証について

2015年度、播磨事業所ではSCOPE1およびSCOPE2温室効果ガス排出量に関するデータ測定方法などの妥当性の担保を目的として、ビューローベリタスジャパン(株)による第三者検証を受けました。検証の方法や検証結果については、以下の報告書をご覧ください。

温室効果ガス排出量検証報告書(PDF)

主な事業所における取り組み

播磨事業所

ウシオグループのCO2総排出量のうち、播磨事業所のCO2排出量は27%程度を占めています。播磨工場では、全建屋を対象に待機電力の調査と削減、ランプの寿命試験、クリーンルームの省エネ活動を行うことにより、2015年度は自主努力分として19.2万kWh(86.4t-CO2相当分)を削減しました。

また毎年、夏・冬には、関西エリアの節電対応に向け、生産設備およびランプの寿命試験による電力の使用予想に基づくピーク電力の削減対応を継続的に行っています。

原単位でもここ数年でかなり改善していますが、実施する省エネ施策の難易度が上がってきたことから、今後は、外部の省エネ情報を積極的に取り入れ、コスト削減と中長期的な観点から省エネ施策をさらに前進させていきます。

御殿場事業所

御殿場事業所におけるCO2の排出量は、グループ全体の8%程度を占めています。御殿場事業所で生産されている製品はアセンブリ(組み立て)製品が多いため、使用エネルギーに占める空調の割合が高くなっています。太陽光発電の導入と空調の運用改善を進めるとともに、省エネ空調設備への更新・改修やLED照明、照明スイッチの人感センサー導入などにより、間接エネルギーの削減に取り組んでいます。また、東日本大震災発生後の電力需給ひっ迫に伴う電力需給緊急対策および夏期の電力需給対策も実施しており、電力監視システムを利用した省エネ推進や作業フロアの見直しなどを行い、継続的な省エネ活動につなげています。近年では屋上や空調室外機に対する最適量の散水を、センサーを活用し自動化で行っており、空調負荷のさらなる低減を推進しています。これにより、CO2排出量削減の改善効果12.8kl/年を見込んでいます。

CHRISTIE DIGITAL SYSTEMS USA(CDSU)

冷暖房設備管理のためのワイヤレスサーモスタット導入

Christie USAは、本社ビルならびに倉庫ビル全体の温度・空調を適切に監視しエネルギー消費を削減することができる冷暖房空調設備の新システムを導入しました。これは24時間冷暖房空調設備のエネルギー追跡・監視・報告が可能なワイヤレスサーモスタットで、現場から離れた場所における問題を直ちに解決し、エネルギー効率を上げることができるものです。

従業員駐車場などでLED 照明設置

また、Christie USAは、従業員駐車場や社屋の壁の照明をLEDに取り替えました。これによって社屋の景観が向上し、より明るく安全に駐車場を利用できるようになりました。本社第一ビルの駐車場では、LED照明へ取り替え後、消費電力が64%もの電力削減に成功し、第二ビルでも、削減割合は87%になりました。同時に、法務部門の拡張工事に際してもLED照明を採用し、就業スペースのLED照明に日光によるセンサーを取り入れることで、天気のいい時間帯には少ない消費電力で通常と同じ明るさを得ることができるようになっています。 Christie USAは、これらの取り組みによって第四期環境行動計画のエネルギー消費量削減目標の達成を目指しています。

各拠点で照明器具をLEDに交換

当社広告塔をLEDにリニューアル

兵庫県姫路市は、ウシオの発祥の地であり当社最大規模の播磨事業所が位置しています。50周年を機に、このJR姫路駅前の広告塔をLEDに変更しました。今回採用したのはウシオライティングの防水型LEDモジュールで、新しいUSHIOロゴのあんどんにはハイパワー・広配光角モジュールを615個、バックライトには狭幅・薄厚LEDモジュール2,022個を使用しています。これにより、消費電力は蛍光灯の約3分の1になり、光源は10年間交換不要となりました。

横浜事業所

横浜事業所では、照明に使用している蛍光灯のLED化を段階的に進めています。現在は応接室や会議室などの事務フロアを中心に、半期毎に100本程度の計画で順次交換しています。

USHIOPHILIPPINES, INC. (UPI)

UPIでは照明にかかる電力が全体の電力使用量の約10%程度近くになっていたことから省エネ活動の一環として、従来の蛍光灯(72W)からLED(20W)への変更に着手しました。工場内に約1,800本あるすべての蛍光灯を順次LED化する計画で、大きな省エネ効果が期待されています。

USHIO ASIA PACIFIC PTE. LTD. (UAP)

UAPでも、オフィスの蛍光灯をLEDに変える取り組みをはじめました。オフィス全体で80個ある蛍光灯の取り換えが完了しだい、次は倉庫の蛍光灯を取り替えていく計画です。

ウシオ電機 播磨事業所にガス発電機を導入

播磨事業所に、環境負荷が小さく稼動時の騒音も小さいガス発電機を導入しました。これに、近隣の住民の方への配慮として高さ10mの防音壁を設けることで、きわめて騒音防止効果の高い設備となりました。この発電機は、夏のピーク電力を抑えるため緊急電力の供給を担うほか停電時の補助に用いられ、停電時でも容易に止められない設備が稼動できます。

CHRISTIE DIGITAL SYSTEMS USA(CDSU)と USHIO AMERICA INC.(UAI)太陽光発電導入

このほどCDSUとUAIでは、3つの社屋の屋上に併せて2,190枚の太陽光発電パネルが設置され、初年度は、約832,981kWhを発電する見込みです。

発電状況をモニターするシステムが設置されており、モニター内容はインターネット上で閲覧できるほか、CDSUとUAI両社のロビーに新設されたマイクロタイル ビデオウォールで見られるようになります。ロビーに表示することで、来客や社員が太陽光発電の状況や、二酸化炭素削減量を容易に一覧でき、省エネ意識の向上の一助にもなると考えています。

太陽光発電設備の導入(御殿場事業所)

御殿場事業所では、2012年1月より太陽光発電システムを導入しました。この太陽光発電は容量100kW、年間で10万kWhの能力を持っています。これまで環境活動の一環として電力監視システムなどを導入し、使用電力の削減に取り組んできましたが、太陽光発電設備の導入により、従来の電力管理と分析による節電施策や日々の節電の取り組みとの相乗効果による今後の電力削減にも期待が持てます。晴れた日の昼間は60kWh前後の電力を賄っています。

社用車をハイブリット車へ切り替え(ウシオライティング)

ウシオライティングでは、社有車をハイブリット車へ切り替える取り組みを進めています。すでに各事業所で切り替えが進んでおり、走行距離が多い営業車両12台全てがハイブリット車になることで、年間約42万t/CO2の削減になります。(12台の年間総走行距離実績304,315km。CO2排出量:ガソリン車70万t/CO₂、ハイブリット車28万t/CO2)