プランクの放射則

Planck's law ぷらんくのほうしゃそく

解説

プランクの放射則とは、周波数(あるいは波長)および温度の関数として、黒体の分光放射輝度または分光放射発散度を与える法則のこと。
熱放射を参照。

放射のエネルギー(hγ)を単位として量子化されていることを用いると、単位周波数幅当たりの分光放射エネルギーは、次のように表される。
E=(8πhγ3/c3)×〔1/(exp(hγ/kT)-1)〕
γ : 放射の周波数 〔Hz〕
h : プランク定数 h=6.6260693±0.0000024×10-34〔J・s〕・・・・・(2007版理科年表)
k : ボルツマン定数 k=1.3806505±0.0000024×10-23〔J・K-1〕・・(2007版理科年表)
c : 真空中の光の速さ c=2.99792458×108 〔m・s-1〕・・・・・・・・・・・・・(2007版理科年表)

また、この式から黒体の単位波長幅当たりの分光放射輝度Le、および分光放射発散度Meは、次のように表される。
Le=(C1/π)λ-5〔exp(C2/λT)-1〕-1
Me=C1λ-5〔exp(C2/λT)-1〕-1
ここで、C1 : 放射第一定数、C2 : 放射第二定数
C1=2πhc2=3.741771×10-16〔W・m2
C2=hc/k=1.438775×10-2〔m・K〕
※プランクの放射則による黒体放射の分光エネルギー分布は、熱平衡状態では、次の二つの条件から導かれる。
(1)温度Tの物質と空洞がエネルギー平衡状態にあること。
(2)温度Tの物質(黒体の構成粒子)のエネルギー分布がボルツマン分布に従うこと。