殺菌線

bactericidal rays、germicidal rays さっきんせん

解説

殺菌線とは、電磁波の一種で、波長260nm付近の紫外線のこと。殺菌放射とも言う。
細菌や病原菌の細胞内にあるDNA(デオキシリボ核酸)は、波長260nm付近の紫外線の吸収帯を持っており、このを細菌や病原菌に照射すると、DNAは水和現象、ダイマー形成、分解などの光化学反応を引き起こし、その結果、細菌や病原菌は死滅したり不活性化したりする。このため、この紫外線を特に殺菌線と呼ぶ。

また、低圧水銀ランプ(低圧UVランプ)は、殺菌線付近の254nm光を効率よく発光することから、殺菌ランプと呼ばれることがある。近年、水銀を用いない殺菌ランプとして、紫外線エキシマ蛍光ランプ(UV-XEFL 1))が開発された。
殺菌ランプを参照。

1)UV-XEFLはウシオ電機が開発した紫外線エキシマ蛍光ランプの製品名。