技術系
THEME
01
決めた理由

自分のビジョンを再確認して
ウシオ電機にたどり着いた
研究室で取り組んでいた核融合発電の研究はやりがいがありましたが、実現には50年以上かかると言われ続けており、完成目途が立っていない状況でした。そこで自分のライフプランや将来の目標を改めて見つめ直し、自分の関心が核融合発電そのものではなく「未来の快適な環境を支える技術の開発」にあると認識しました。特に関心があったのは、ITのパフォーマンスを左右する半導体集積回路の開発技術です。その立役者になりたいと調べるうち、見つけた企業がウシオ電機でした。
今将来を考えている学生の皆さんも、ぜひ自分の関心の中心に何があるのか考えてみてください。学生の頃は「企業に選んでもらう」という意識になりがちですが、「自分が選ぶ」という主体的な視点を持つと、本当に就きたい仕事が見つかると思います。
THEME
02
仕事内容

想像力を働かせて
ユーザビリティをとことん高める
次世代ICパッケージ基板向け露光装置の開発において、システム検討およびソフト設計を担当しています。電子製品の省エネ性や小型化を実現するために、露光装置に要求される精度は年々高まっており、1μm以下の精度で装置を制御する必要があります。私が所属している次世代開発プロジェクトでは、光学・メカ・電気・ソフトそれぞれの中堅層が中心となり、一つの開発に2~4年ほど費やしながら新規装置の仕様定義、構想設計、詳細設計、評価までを実施しています。
堅牢なシステム・ソフトウェアを構築するためには、異常系をどれだけリストアップして設計検討できるかが非常に重要なスキルになります。ユーザーがどんな状況でどんな使い方をするのか、頭の中で何パターンもシミュレーションしてテストを繰り返し、心配性と思われるほど用意周到な設計を心掛けています。
THEME
03
今後の目標

社外から成果が認められ、
世の中に注目されていると実感
「JPCA Show 2023」という電子回路産業の大規模な展示会において、自分たちの開発した次世代露光機が「第19回JPCA賞」を受賞しました。実は社内の表彰では狙っていた社長表彰を逃してしまったのですが、社外からもこうした評価の機会を得られることは、この仕事の大きな醍醐味だと思います。
当面は、現在開発中の装置の性能改善に取り組みながら、同時にユーザビリティも高めていくことが私の目標です。そのためにもよりお客様の立場に立った視点を持ち、細やかなニーズをすくい上げていきたいです。「ウシオの装置がないと、この性能は実現できない」と言われるような高性能かつ使いやすいシステム・ソフトウェアを開発し、快適な未来の暮らしを実現する一助になっていきたいと思います。
光のおもしろさ
光量子コンピューターによる
革命に期待!
私が個人的に注目しているのは光量子コンピューターです。スーパーコンピューターでさえ何時間もかかる計算が光量子コンピューターなら数秒でできると言われており、もし実現したらAI関連技術が飛躍的に進歩します。これまでSFの中の技術だと思われていたことが、現実の世界で可能になるかもしれない。どんな革命的な未来が待っているのか、とても楽しみです。

ある1週間の
スケジュール
オフの過ごし方
- 報告資料作成
- 装置開発の進捗状況や現状の課題をまとめ、部署内報告するための資料を作成します。
- 開発報告会
- 月一で行う部署内の定例会に参加し、作成した資料をもとに進捗を報告。課題を共有し、方針に問題がないか議論します。
- ソフト設計
- 開発装置向けのソフト設計・製作・机上でのデバッグを実施します。
- 週次進捗確認会
- チーム単位で進捗の報告を行います。細かいTo-Doをすべてリストアップし、対応の漏れがないよう確認します。
- 開発装置評価
- 評価用に立ち上げた装置を用いて、作成したソフトの動作確認や性能の評価を実施します。

これまでは時間を忘れて仕事に没頭するタイプの人間でしたが、結婚して子どもが生まれてからは意識が逆転。終業後や休日は仕事から離れ、妻と2歳になる娘と一緒の時間を大切にしています。最近は娘が盆踊りに興味津々。近所で開催される盆踊りを巡っては、家族で楽しんでいます。