世界唯一の技術である「半導体フォトカソード電子ビーム」の総代理店契約を締結

名大発スタートアップ企業のPhoto electron Soulへ出資。半導体検査事業強化へ


ウシオ電機株式会社(本社:東京都、代表取締役社長 内藤 宏治、以下 ウシオ)は、次世代電子ビーム生成技術を保有する、株式会社Photo electron Soul(代表取締役:鈴木孝征、以下 PeS)へ出資し、電子ビーム方式半導体ウェハパターン検査装置に搭載される半導体フォトカソードシングル電子ビーム生成システム(本システム)の総代理店契約を締結しましたので、お知らせいたします。

PeSは、2015年設立の名古屋大学発ベンチャーであり、産業用半導体フォトカソード電子ビームシステムの革新的な開発に成功した世界で唯一の企業です。同社の保有する半導体フォトカソード技術※1を用いた電子ビームは、輝度の高い光源や加工ツールとして注目されており、半導体検査領域や電子顕微鏡、3Dプリンティングなどでの活用が見込まれています。

特に近年、微細化や多層化が進む半導体製造における検査領域において、検査時間の長期化による生産性および検査精度低下による歩留りが課題となっています。その課題解決においてウシオはPeSが保有する本システムに着目。この度、出資すると共に独占販売権を取得しました。これにより、ウシオが持つ全世界での半導体検査装置用光源の販売網と各種半導体製造装置のメンテナンス体制を生かして、今年11月より半導体製造向けの検査装置メーカーや、半導体デバイスメーカーへの販売活動を開始する予定です。

ウシオは今後も、半導体微細化進展などのインダストリアルプロセス領域の技術革新におけるボトルネックを改善する光ソリューション提案を通じて、便利・快適な社会の実現に「光」で貢献していきます。

※1 電子ビーム生成技術の1つで、材料に光を照射することで、光のエネルギーにより電子ビームを取り出す技術のこと。


■半導体フォトカソード電子ビーム イメージ図
 
半導体フォトカソードにレーザー光を照射することで電子ビームを生成

■PeS製電子ビームの主な特長
・従来の熱電界放出型より10倍以上明るい電子ビーム
・世界初のDigital Selective e-Beaming™ (DSeB) 機能※2 
・マルチビーム対応、および任意な形状の電子ビームを形成可能 
・長時間運転中も高い稼働率と優れた出力安定性を維持

※2 レーザーの高速On/Off機能により、特定領域の電子ビームの照射/非照射が可能となる機能。


 
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株式会社Photo electron Soul 
Photo electron Soulは、名古屋大学で30年以上にわたり培われてきた技術を基盤とした、名古屋大学発ベンチャー企業であり、電子ビーム生成技術である「半導体フォトカソード技術」に大きな強みを持つ世界で唯一の企業です。Photo electron Soulは、アカデミアで長年培われた電子ビーム技術をコアに、複数の異なる技術分野を融合させた製品・サービスを創出することで、電子デバイス~モノづくり~ライフサイエンスなどの幅広い産業分野に大きな革新を起こしていきます。https://photoelectronsoul.com/
 

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