生活の中のウシオ
AIが拓く社会インフラ変革を支えるウシオの「光」
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- 光学装置
AI時代の到来とデジタル社会の発展を支える半導体の役割
現代社会において、AIは単なる便利なツールを超え、人間にしかできなかった知的作業を代替し、深刻な人手不足を補う不可欠な存在となっています。スマートフォンやPCといった身近なデバイスから、IoT、5G、自動運転といった次世代の社会インフラに至るまで、その基盤は半導体によって支えられています。このAIインフラの構築には数千万個規模のチップが必要とされており、社会のデジタル化に伴う半導体需要は今後も確実に拡大していく見込みです。
次世代AI社会を支える半導体の革新技術とは ~前工程から後工程へ~
AI社会の実現には、従来の半導体を遥かに凌駕する「高速・大容量データ処理」「極限の微細化」「多機能集積と省電力化」という高度な性能が求められています。
これまで半導体の進化を牽引してきたのは、製造プロセスの前工程でチップ上に形成される回路をより小さく・細かく作る微細化技術でした。この微細化技術はこれまで、約2年ごとに搭載できるトランジスタ量が2倍になるという指数関数的な技術成長を実現してきましたが、物理的・経済的な限界に近づいています。そこで現在、技術革新の焦点は、複数のチップを積み重ねたり高密度に配置したりする後工程の「アドバンスドパッケージ(ADP)技術」へと移っています。中でも複数の小型チップを基板上に高密度で配置し相互に接続するチップレット技術や、基板上での高密度配線処理は、デバイスの高速化と省電力化を両立する鍵として大きな期待を集めています。
こちらをご参照ください
アドバンスドパッケージ技術を支える基板の進化 〜インターポーザー基板の重要性~
高性能なパッケージを実現するためには、チップを載せる「基板」の進化が欠かせません。
特にインターポーザー(中間)基板は複数のチップを高速かつ安定的につなぐ役割を果たしており、その重要性が高まっています。チップ間の接続をより高密度にするため、基板上の配線パターンにも、解像度サブμ 〜 2μm と、微細かつ高精度な技術が求められるフェーズに入っています。また、より多くのチップを集積するために基板自体の大型化が進むとともに、従来のシリコン材料から、より効率的な有機材料への移行も加速しています。
「微細かつ高精度な配線」「生産性の向上」「大型化」を実現するAI半導体の技術進化に貢献するウシオのフルラインアップ戦略
ウシオ電機は、この激変する市場ニーズに応えるため、露光装置の「フルラインアップ戦略」を展開しています。それぞれの配線に求められる解像度に対応するとともに、マスクパターンを転写する投影露光装置(Stepper)のほか、マスクレスの直描式露光装置(Direct Imaging)も採用し、半導体製造メーカーの多様なニーズと生産性向上に応えます。また、次世代半導体パッケージのコンソーシアム「JOINT3」にも参画しており、大型のパネルレベル有機インターポーザーの開発など、新材料や新構造への対応も積極的に進めています。
デジタルリソグラフィ(DLT)
DI(ダイレクトイメージング)露光装置
ステッパ露光装置
デジタルリソグラフィ(DLT)装置
スマートフォンやパソコン、AI向け高性能チップの微細配線形成に使われるDLT装置。
マスクレスで一括スキャン処理が可能で、優れた光学性能と高度なソフトウェアにより、 後工程の幅広い課題に多様な解決策を提供し、製造プロセス全体の生産性向上にも大きく貢献します。
ダイレクトイメージジング(DI)
露光装置
半導体やプリント基板の製造で回路パターンをつくる装置で、フォトマスクを使わず光の線で直接描写できます。マスクが不要でコストを抑え、 微細で高精度のパターン形成にも対応可能です。
近年はAI需要の高まりに伴い、サーバー向け超高多層基板対応の装置をリリースし、こうした市場に合わせた開発も進めています。
ステッパ露光装置
ステッパ露光装置「UX-5」は、半導体製造で行うフォトリソグラフィ工程に使われ、スマートフォンやパソコンの心臓部を支えるパッケージ基板をつくる際に採用されています。
大型基板を4ショットで効率よく露光できる点が大きな特長で、1ショットの面積を広く取れることで高い生産性を実現しています。
ステッパ露光装置と
ダイレクトイメージング(DI)露光装置の
違いとは?
ステッパ露光装置は、投影露光方式を採用しており、フォトマスクに描かれた回路パターンを投影レンズで半導体ウェハや基板に転写する装置です。露光エリアをいくつかの小さな区画に分け、一つの区画の露光が終わると基板を少しずつ動かして次の区画を露光します。この動作を繰り返すことで、基板全体にパターンを転写します。
一方、DI露光装置は、直接描画方式を採用し、フォトマスクを使用せず、レーザー光で直接回路パターンを基板に描写します。
なお、デジタルリソグラフィ(DLT)装置も直接描画方式を採用しています。
「光」でAIインフラを支えるウシオの成長戦略
2025年度時点の半導体市場は、EVの低迷や汎用サーバーの不振による影響が予想されるものの、AI向けの開発競争は一貫して過熱しており、2026年度には顧客の需要が回復傾向に転じ、2027年度からは本格化する予測です。ウシオが注力する半導体ADP向け露光装置市場は、2030年に向けて大きな成長が期待されおり、関連するウシオの露光装置においても、年平均成長率(CAGR)15%という高い成長が見込まれています。
ウシオには、露光装置以外にもエキシマランプ(洗浄用途)やサーマルプロセス用光源(加熱用途)など、半導体製造の様々なプロセスで活躍する幅広い「光」の技術があります。新成長戦略「Revive Vision 2030」のもと、ウシオはこれからも「光」の力で技術革新のボトルネックを解決し、AI社会インフラの発展に貢献し続けていきます。
