神秘

蛍の多く飛びちがいたる

「夏は夜。月のころはさらなり。やみもなほ、蛍の多く飛びちがいたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。 」
有名な枕草子の一節です。蛍の神秘的な光は平安の昔より日本人の心を魅了し続けて来ました。
蛍の光の美しさに見とれている人間をよそに、蛍はパートナー探しに必死かもしれません。

光るキノコの森

  • 東京の離島、八丈島では梅雨時から9月中旬にかけて光るキノコを見ることができます。
    そのなかでも、光力世界一といわれるヤコウタケは10本群生していれば、新聞が読めるほどの明るさです。
    キノコがなぜ光るのかはいまだ解明されていないそうですが、光る理由は謎のまま神秘的な光を放っています。

光に照る山もみじ

  • 秋を彩る「山もみじ」を美しく撮影するにはコツがいります。
    逆光を使うと、光が葉を透過し、立体的かつ色鮮やかな写真を撮ることができます。順光だともみじの正面に光が当たり、平面的な印象になりますが、自然な色が出せます。
    ライトアップされたもみじの撮影は光量が少ないので、光量確保が重要です。光をより多く集め、暗い部分との対比を作ることで、もみじが浮かび上がるような美しい写真を撮ることができます。
    もみじは、光の当たり方によっていろいろな表情を見せてくれます。

氷河の青色

  • 積雪は白いのに、なぜ雪からできた氷河は青白い色をしているのでしょうか。
    氷河は雪が長い間圧縮された厚い氷塊で、密度が高く気泡が少ないので
    透明度が非常に高くなっています。
    波長の長い赤系の光の多くを吸収し、波長の短い青い光だけを反射させるため、人の目には「Glacier blue:氷河の青色」と呼ばれる青い色に見えます。
    純度の高い氷は硬いためグラスに入れると「カラン」と良い音がします。
    氷河の氷で飲むウイスキーが美味しいのは、絶景の中で飲んでいるから、というだけではないようです。