マイクロ流路事業の日本ゼオン株式会社への譲渡契約締結について

ウシオ電機株式会社（本社：東京都港区、代表取締役社長：朝日 崇文、以下 ウシオ）は、日本ゼオン株式会社（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：豊嶋 哲也、以下 日本ゼオン）にマイクロ流路事業（以下 対象事業）を譲渡することを決議し、2025年12月22日に事業譲渡契約を締結しましたのでお知らせいたします。なお、事業譲渡日は2026年2月1日を予定しています。

ウシオは、2024年に策定した新成長戦略「Revive Vision 2030」に基づき、事業ポートフォリオの変革、構造改革、資本効率の向上に向けた施策を着実に推進しています。本件は、その事業ポートフォリオ変革の一環として実施するものです。

日本ゼオンは、エラストマー素材や高機能材料事業を中心にグローバルに展開し、社会の発展と技術革新に貢献するメーカーです。さらに、中期経営計画「STAGE30」において、成長の4分野^※1の一つに「医療・ライフサイエンス分野」を掲げ、新規事業の創出に積極的に取り組んでいます。
ウシオは、これまで172nm真空紫外光（エキシマ光）を用いた独自の光接合技術を活用し、接着剤を使わず化学的溶出物のないクリーンなマイクロ流路チップの開発に取り組んできました。さらに光学特性に優れるシクロオレフィンポリマー材料へ適用し、溶出物のない高性能なOrgans on Chip（OoC）デバイスの事業化を推進してきました。
この度、対象事業の社会実装と事業成長をより迅速かつ持続的に進めるためには、シクロオレフィンポリマー材料および精密成形技術に強みを持ち、マイクロ流路チップの販売網と顧客接点を有する日本ゼオンの事業基盤と一体で推進することが最適と判断し、両社間で事業譲渡を決定しました。この事業譲渡により、日本ゼオンが有する技術との融合によって、創薬や診断分野における新たな価値創出が一層促進されると期待しています。

ウシオは今後も「Revive Vision 2030」のもと、事業ポートフォリオの変革と資本効率の向上を通じて企業価値の最大化を図るとともに、「光」のイノベーションカンパニーとして持続可能な社会の実現に貢献してまいります。


※1 「モビリティ」「医療・ライフサイエンス」「情報通信」「GX」の4分野