製品・技術 659nm 赤色高出力レーザーダイオードの販売を開始 ― 世界最高のCW光出力1.2Wを実現。光線療法機器などの小型化が可能に ―
2019.10.07
ウシオ電機株式会社の100%子会社であるウシオオプトセミコンダクター株式会社(本社:東京都、代表取締役社長 伴野 裕明、以下 ウシオオプトセミコンダクター)は、波長659nmのバイオメディカル用赤色レーザーダイオード(LD)において、世界最高のCW光出力1.2Wを実現*1した「HL65213HD」を2019年10月より販売開始します。
659nmを含む波長660nm帯の高出力レーザーダイオードは、該当波長帯に吸収を持つ物質(メラニンやヘモグロビンなど)との光化学反応を高効率・短時間で達成出来るため、DNA検査や光線療法といった医療分野や、レーザー顕微鏡・ラマン分光等のライフサイエンス分野でのニーズが増えています。
これらはワット(W)クラスの出力が求められるのに対し、この波長帯のLDはミリワット(mW)クラスのものが一般的であるため、現在はシステム1台につきLDを複数個搭載・モジュール化し、ファイバーを用いて結合することでワットクラスの出力を得ています。そのため、システムが大型化かつ高価となる課題があります。
そこでウシオオプトセミコンダクターでは、波長660nm帯の各種センサー用途のLDの開発・製品化で蓄積した結晶成長技術と、波長640nm帯で培ったワットクラスの高出力LDのプロセス、実装技術とを融合することで、波長659nmでCW光出力1.2Wが可能な高い信頼性を有するマルチモードLD*2の製品化に成功しました。
これにより各種システムの小型化に貢献できるため、各分野での普及が期待できます。
- 1一つのCANパッケージからの光出力において世界最高(2019年9月現在当社調べ)
- 2複数の導波モードで発振するLDのこと。高出力化に最適
■ 特長 1. 世界最高のCW光出力1.2WをΦ9mmパッケージで実現。
高い放熱性と気密性により高信頼性を確保し、光源部分のコンパクト化・低コスト化に寄与します。
なお、動作温度-10℃~25℃でCW光出力1.2W、パルス光出力は1.5Wを達成。
また、上限動作温度45℃でCW光出力1.0W、パルス光出力は1.3Wを達成。
2. 世界最高の電力変換効率=39%*3を達成。消費電力の低減により冷却機構の簡素化に寄与します。
- 3入力電力に対する光出力の割合(動作温度25℃、CW動作時)
■ 製品仕様 (動作温度 Tc=25℃)
製品型名 | HL65213HD |
CW光出力 | 1.2W |
パルス光出力 | 1.5W(パルス周期=50Hz, duty=33%) |
エミッタ数 | 1 |
発振波長 | 659nm |
動作温度 | -10~45℃ |
パッケージ | 9mm CAN パッケージ |
サンプル品価格 | お問い合わせください |
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