レーザーダイオード（LD）

製品・技術 ナイトビジョン 、距離計測用センサー向け850nm、250mW高出力・高効率赤外レーザーダイオードのサンプル出荷を開始

2023.06.12

ウシオ電機株式会社（以下ウシオ）は、ナイトビジョンや距離計測用センサーに使用される赤外光源として、高出力・高効率かつ良好なビーム品質を実現したレーザーダイオード （LD）「HL85022MGシリーズ」のサンプル出荷を開始しましたのでお知らせいたします。

赤外域の波長を用いたLDは、通信、計測、医療など広い分野で実用化されています。中でも800nm帯の赤外LDは、ナイトビジョンなどの赤外線照明用途や、三角測量(Triangulation)や3Dセンシングなどに代表される距離計測用センサーの光源として使用されています。ウシオではこれまでに、独自の設計技術により、830nm、852nm帯において品質の良いビーム特性 を実現した50mWの製品をラインアップしており、多くのお客様からご好評をいただいております。

近年、ナイトビジョン用途では長距離化・高性能化がトレンドです。またToF(Time of Flight)方式※1を用いた長距離の計測用センサー用途でLDの実用化が進んでおり、これらの市場動向に対応するために、該当波長帯のLDに対して、良好なビーム品質を維持したまま、更なる高出力化、高効率化が求められていました。
そこで、ウシオでは従来のチップ構造を見直し、理想的なガウシアン形状の良好なビーム品質を維持したまま、光出力を250mWまで拡大した波長850nmのHL85022MGシリーズを開発しました。本製品は、電力変換効率35%を達成したほか、広い環境温度での使用に対応するために、動作温度範囲を従来の-10～60℃から、-20～75℃に拡大しており、寒冷地、高温地でも幅広いアプリケーションでご使用可能です。

今回の800nm帯製品群へのラインアップ追加により、ウシオは今後も便利で快適な社会基盤づくりに貢献いたします。

※1  ToF（Time of Flight ）方式
光源から放射された光が対象物で反射し戻ってくるまでの時間を計測する方式

■製品仕様（動作温度　Tc＝25℃）

　光出力    250ｍW ( CW )
　発振波長 　850nm
　電力変換効率※2 　35%
　動作温度 　-20 to 75°C
　横モード 　横シングルモード
　発振モード 　TEモード
　パッケージ 　5.6mm CAN パッケージ
※2　入力電力に対する光出力の変換効率


■アプリケーション
  • ・ナイトビジョン
    ・距離計測用センサー 
  • ・各種レーザーモジュール 

■パッケージ
  • ・ウシオ標準5.6mmパッケージ
  • HL85021MG HL85022MG HL85023MG

  • ■特性曲線
     

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