製品・技術 赤色波長630～690nm帯における1.2W高出力レーザーダイオードのラインアップを拡大 - 光線力学療法や皮膚治療などメディカル、ヘルスケア分野での幅広い用途に貢献 -

ウシオは、メディカル、ヘルスケア分野で幅広く利用可能な赤色波長630～690nm帯における1.2W高出力レーザーダイオード(以下LD)の製品ラインアップに新たに5波長を追加し、全8製品の販売を開始しましたのでお知らせいたします。

近年、体に負担の少ない光によるがん治療として、光線力学療法(PDT: Photodynamic Therapy)や光免疫療法(PIT: Photoimmunotherapy)への期待が高まっています。これらの治療では光感受性物質のピーク吸収波長に応じた特定波長のレーザーが求められており、PDTでは5-アミノレブリン酸(5-ALA)用に635nm、タラポルフィンナトリウム用に664nm、PITではフタロシアニン系化合物(IR700)用に690nm付近の波長が代表的です。なお、それらの光源には光ファイバーへの導光が容易で光出力が高いワットクラスの赤色高出力LDが必要です。

これまでウシオは、2019年に659nm 1.2W高出力LD 「HL65213HD」、2022年には675nm、690nm 1.2W高出力LD「HL67203HD」「HL69203HD」を販売開始しましたが、市場からの更なる波長域拡大の要求に応えるべく、この度、新たに630nm、635nm、652nm、665nm、683nmの5波長を追加し、ラインアップを全8製品に拡大しました。これらの製品はウシオ独自の赤色高出力、高効率化および高信頼性技術の適用により、エミッタサイズ80μm幅と比較的小さい幅を維持しながら、光出力1.2W、電力変換効率40%、寿命10,000時間と高出力・高電力・長寿命を達成しました。これにより、レーザー光を光ファイバーに効率良くカップリング出来るとともに、機器の小型化、低消費電力化、長寿命化に寄与します。

ウシオは今後ともこれらの新たな製品ラインアップにより、メディカル、ヘルスケア分野におけるQOL向上など、安全・安心な社会の実現に貢献してまいります。


■1.2WマルチモードLD ラインアップ 製品特長

製品名	発振波長 (nm)	光出力     (W)	エミッタサイズ (μm)	パッケージ 極性
HL63703HD *1	630	1.2	80	9mm CAN 極性
HL63713HD *1	635
HL65293HD *1	652
HL65213HD *2	659
HL65303HD *1	665
HL67203HD *2	675
HL67213HD *1	683
HL69203HD *2	690

*1 新ラインアップ製品です。こちらの製品はサンプル販売製品です。
*2 量産製品です。
*3 製品名をクリックすると各製品のデータシートが表示されます。


■アプリケーション

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  ・ヘルスケア 
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