USHIO

光技術情報誌「ライトエッジ」No.1(1995年冬発行)

第54回応用物理学会学術講演会講演予稿集No.1

(1993年秋季)

27a-HE-1
誘電体バリア放電を利用した
Xe2エキシマランプの開発
Development of Dielectric Barrier Discharge Driven Xe2 Excimer Lamp

ウシオ電機(株)松野博光 五十嵐龍志 平本立躬 大西安夫 菱沼宣是 竹元史敏 笠木邦雄
USHIO INC.H.Matsuno,T.Igarashi,T.Hiramoto,Y.Onishi,H.Takemoto,K.Kasagi

誘電体バリア放電を利用して稀ガスあるいは稀ガスハライドのエキシマを形成させ、このエキシマからの自然放出光を取り出す、いわゆるエキシマランプが知られている(1)(2)。 これらのランプは、従来の放電ランプでは得られない波長の光を、大面積で得られるという特徴がある。我々は、これらのランプ実用化を進めているが、今回は、Xe2エキシマランプの諸特性について報告する。

実験用誘電体バリア放電ランプは、2本の合成石英ガラスを同軸に配置し、中空円筒の放電空間を形成した構造である(図1参照)。光反射板を兼ねたアルミニウム蒸着電極と放電容器の外側に設けた金属網電極の間で、誘電体バリア放電を行った。光は、網電極を通して取り出した。実験した範囲は、キセノンの圧力と放電ギャップの積pdは2~60kPa・cm、放電電力は 10~30Wである。

Pd:18kPa・cm、ランプ電力:20Wにおける発光スペクトルを図1に示す。172nmに最大値を有し、半値幅が約15nmである単色光の放射が得られた。発光効率などの詳細については講演で報告する。

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