世界最高出力のSWIR LED「Dタイプ」の販売を開始 ― 従来比、最大4倍の高出力を実現 ―
2020.10.21
ウシオ電機株式会社(以下、ウシオ)は、ウシオのLEDブランド「epitexシリーズ」において、SWIR*1 LED領域で世界最高出力・高効率の最新製品ラインナップである「Dタイプ」の販売を開始しました。
本タイプは、これまで世界最高出力・高効率であった「Sタイプ」を上回る高出力・高効率を実現しています。(グラフ1参照)
本タイプは、出力と効率はほとんどのラインナップで従来の「Sタイプ」と比較して2倍以上に向上しており、特にハイパワーチップ製品では定格電流を1Aに上げることで、従来比、最大4倍の出力を達成しました。それにより、光出力あたりのフォトンコスト*2が低減することで、様々なご用途におけるシステムコストの削減に貢献します。
なお、本タイプはローパワーチップ製品とハイパワーチップ製品をラインナップしており、ローパワーチップ製品はSMTやモールドタイプのパッケージに、チップサイズ1mm2のハイパワーチップ製品は、EDC、SMBB、TO-66のパッケージへの搭載が可能です。
変化し続ける固体光源照明(SSL)の分野において、光学選別やマシンビジョンなど、SWIR LEDの用途はますます拡大しています。ウシオは、SWIRの波長(1000nm~1750nm)を幅広く取り揃えるだけでなく、マルチチップパッケージや特定波長の出力など、さまざまなカスタマイズも対応することで、お客様のご用途に最適なSWIR LEDをご提供いたします。
※1 Short wave infrared, 短波赤外
※2 光源コスト
SWIR LED「Dタイプ」アプリケーション
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- 生物学的組織の特性評価
- バイオメトリクス
- 血液分析
- 偽造品の検出
- 防災対策
- マシンビジョン
- 材料の識別
- 医療用センサ
- 含水率測定
- 鉱物探査
- ナイトビジョン
- 光学選別
- 製品検査
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- 品質管理・品質保証
- 網膜スキャンとOCT-アンギオグラフィ
- 分光学
- 太陽シミュレータ
- ウェハ検査
SWIR-LED「 Dタイプ」の特徴
- 世界最高出力・高効率であった従来品のSタイプと比べ出力が最大4倍
- 1000nmから1750nmまでの広い波長ラインナップ。
- 豊富なカスタマイズオプション―波長、チップサイズ、レンズの種類など、用途に合わせて最適なソリューションを提供可能。
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グラフ1(High Power SWIR Total Radiated Power) -
グラフ2(SMBB I-L curve)
epitexシリーズについて
epitexシリーズは、365nmから1750nmまでの紫外、可視、近赤外、SWIRの波長をカバーしており、その性能・品質には30年以上のチップ技術(エピタキシャル成長、プロセス等)及びパッケージング技術(放熱設計、光学設計等)の豊富な経験が活かされています。またパッケージもEDC、SMBB、SMT、マルチチップSMTなどの標準パッケージに加え数多くの形態のパッケージを提供しています。
SWIR製品では、Dタイプだけでなく、InGaAsPウェハ技術を採用したSMBB1050GD-1100(中心波長1050nm)もバージョンアップし定格電流1Aで出力700mWを達成しています。また可視から波長1000nmに至るブロードバンド放射を高効率で実現したSpectro series (スペクトロシリーズ)の開発にも成功しています。