ウシオ電機子会社、米バイオメトリクス企業を買収


― メディカル分野の事業拡充へ -


ウシオ電機株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:菅田 史朗、以下 ウシオ)の100%子会社であるクリスティ・デジタル・システムズ(本社:米国カリフォルニア州、CEO:浜島 健爾、以下 クリスティ)は、2009年12月31日付けでLuminetx(本社:米国 テネシー州、社長:ジョージ・ピンホ、以下 ルミネテクス)を買収いたしましたので、お知らせします。


ルミネテクスは、メディカルおよびバイオメトリクス企業として、2001年6月、米国テネシー州メンフィスに設立。皮膚の表面に静脈をリアルタイムで投影する技術を世界で初めて特許化し、当技術をもとにVeinViewer®(以下、ベインビューアー)を製品化。2006年の発売以来、国際市場で1,200台以上を販売し、同社の代表的製品となっています。

ウシオは、長年にわたり手術灯、デンタルライト、歯科治療器、内視鏡など、数多くの医療用光源を開発し、実績をあげてまいりました。直近では、2006年に赤外線治療器「セラビーム®VR630」を、2008年には紫外線皮膚治療器「セラビーム®UV308」を発売し、治療用機器にも参入しています。また、治療に加え、検査を新たな開発テーマとして、2008年には微量血液検査システム「バナリスト®エース」を、異業種アライアンスを通じて商品化し、メディカル分野でのニュービジネスを積極的に展開しています。

今回のルミネテクス買収によって、ウシオのメディカル分野における技術開発力はさらに拡充したこととなり、これによってウシオは、長寿命化・高齢化社会を視野においた戦略的な光ソリューションビジネスを加速してまいります。



参考資料


「ベインビューアー」について

ベインビューアーは可動式の血管可視化装置で、身体のあらゆる箇所の静脈を安全かつ正確に検知・撮影し、皮膚上の同じ位置にリアルタイムで投影することができます。これによって、これまで困難とされていた新生児や皮膚の色により静脈の見つけにくい患者に対しても、点滴や注射の穿刺が容易となり、患者の負担軽減、医療現場でのコスト削減を実現します。


「ベインビューアー」の作動原理

内蔵のLEDで近赤外線(ピーク波長760nm)を皮膚に照射すると、反射した血管組織がデジタルビデオカメラで撮影されます。撮影によって得られた原画像はベースユニット内のコンピュータに送られ、血管構造と周辺組織のコントラスト調整および撮影された領域の血管と投影する血管画像の位置合わせが行われます。コンピュータ処理された画像は、ヘッドユニットにあるDLP®プロジェクタに送られ、皮膚上に投影されます。投影用の光源は高輝度の緑色LEDを使用しているため、投影画像の血管構造は黒色に、周辺組織は緑色に映ります。


用途

静脈注射、PICC(中心静脈カテーテル)挿入、日常的な静脈穿刺(採血)、血液および血漿成分の献血、静脈瘤およびクモ状静脈瘤の治療など。


販売

2006年の発売以来、全世界で1200台以上を販売。現在、欧州、米国をはじめ、約50ヶ国で販売中。日本では、2009年12月1日よりアイ・エム・アイ株式会社(本社:埼玉県越谷市)を通じて販売している。




ベインビューアー
W最大1,550xD570xH最大2,340(mm) 重量:61kg

手の甲に投影した静脈


クリスティについて

クリスティ・デジタル・システムズ(Christie Digital Systems)は、ウシオ電機株式会社(東証:6925)の100%子会社であり、世界の一流企業に対し、ビジネス、エンターテイメント、産業用など、幅広い用途のビジュアルソリューションを提供しています。1929年以降、フィルム映像分野をリードするイノベーターとして、1979年以降は、デジタル映像システムのパイオニアであるクリスティとして、総合的なサービスを提供し、さまざまなディスプレイ技術やソリューションを提供する世界唯一のメーカーとして、広く知られています。シネマ、ライブ会場、コントロールルーム、ビジネスプレゼンテーション、研修施設、 3D やバーチャルリアリティ、シミュレーションや 教育、さらには産業用や官公庁施設において、最も完全で高度なソリューションを提供しています。http://www.christiedigital.com




*ベインビューアーに関するお問い合わせは、アイ・エム・アイ株式会社(担当:横山様)
TEL:03-5246-9463までお願いいたします。

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