アジアでもクリスティ製
デジタルシネマプロジェクタの採用決定

― 中国・インドでデジタルシネマ普及へ ―

ウシオ電機株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:菅田 史朗、以下 ウシオ)の100%子会社クリスティ・デジタル・システムズ(以下、クリスティ 本社:アメリカ・カリフォルニア州 CEO:浜島健爾)は、3月10日から13日まで、アメリカ・ラスベガスで開催されていたSHOWESTにおいて、中国・インドの大手企業2社と、デジタルシネマプロジェクタ(DCP)の独占供給契約を締結したと発表しましたので、お知らせします。

中国市場について

中国最大のシネコンチェーン、ユナイテッドサーキットを擁する上海フィルムグループ(SFG)が、デジタルシネマを導入するにあたり、クリスティのCP2000シリーズの採用を正式決定しました。導入計画の初期段階として、SFGがクリスティのDCPを100台を購入し、2008年4月までの予定でユナイテッドサーキットに設置をしていきます。

SFGは、かねてよりクリスティのDCPの評価テストを行ってきましたが、その高精細な画質および、全世界ベースで80%という高いマーケットシェア実績、4600台という総設置台数が示す信頼性により、クリスティを選択しました。

「SFGは中国映画界で重要なポジションを占めており、このたびの採用決定は、今後の中国全体でのデジタルシネマ普及において、大きな意味を持つでしょう」と、クリスティアジアパシフィックのバイスプレジデント、リン・ユーは語っています。

インド市場について

スクラッブルエンターテインメント(SE)による、インド最大規模のデジタル シネマ ロールアウト スキームにおいて、クリスティのDCP200台の採用が決定しました。SEは、インドに初めてDCI準拠のデジタルシネマシステムを導入する企業となり、制作会社とシネコンチェーンの間で、制作会社から回収するバーチャルプリントフィー(VPF)※1によって、シネコンチェーンがデジタル化するための財政的支援を行います。設置計画台数は、5年間に1750台、年間350台の予定。

本スキームに参加するシネコンチェーン第一号は、103のスクリーンを保有するインド最大のシネコンチェーンのひとつであり、1997年にインド初のシネコンを建設したPVRシネマです。ほかにフェームシネマ、INOX、シネマックスシアタが契約をしています。

「我々は、長年にわたりクリスティのフィルムプロジェクタを使用してきましたが、クリスティは高度な技術力に裏打ちされた一貫性と信頼性を提供してくれました。クリスティとともにデジタルという次のレベルに進むことは、我々にとってごく自然なことです。この機会がトリガーとなって、インドの映画界がドミノ式にデジタル化され、観客に喜んでもらえることを望んでいます」と、PVRシネマのCEO、アミタブ・ヴァルダーンはコメントしています。

アメリカなど欧米市場の今後について

クリスティは、アメリカの大手デジタルコンテンツ配信会社アクセスIT(以下、AIX)のDCP普及促進プログラム※2において、北米で約3800台を設置。現在、AIXは、その第2フェーズとして、あらたに10,000スクリーンをデジタル化するプログラムの検討を行っており、3月11日には、アメリカの大手制作会社4社が、VPF契約したと発表しています。

http://investor.accessitx.com/releasedetail.cfm?ReleaseID=298542

またデジタル シネマ インプリメンテーション パートナーズ(DCIP)※3では16,000スクリーンを対象としたデジタル化が検討されています。欧州では、昨年クリスティが400台を受注したAAM(アーツアライアンスメディア)のスキームが引き続き約6,000スクリーンの規模で検討されています。

※1 VPF(バーチャルプリントフィー)
製作者とシネコンチェーンとの間で合意のうえ、DCPで映画が上映されるたびに、SPC(特別目的会社)に対し、製作会社が支払う費用で、DCPの購入など映画館のデジタル化に必要な資金の一部に充当されます。

※2 DCP普及促進プログラム
AIXおよびAAMが採用した普及促進プログラムでは、SPCがDCPを一括購入した後、別契約により、DCPを供給されたシネコンチェーンがDCPの設置をします。製作会社によって支払われるVPFは、DCPのシステムコストの大半に充当され、シネコンチェーンは、DCPシステムコストの一部と、年間のメンテナンス費、交換ランプ代、設置費のみを負担するだけですむため、デジタル化が促進されます。SPCは、DCPの購入費を、VPFにより長期間かけて回収します。

※3 デジタル シネマ インプリメンテーションズ パートナーズ(DCIP)
世界最大のシネコンチェーン、リーガルエンターテインメント、世界第二位のAMC、第三位のシネマークの3社がデジタルシネマ導入のために結成。3社をあわせた総スクリーン数は約16,000。

参考資料

世界各国のスクリーン数について

全世界 70,000
アメリカ 36,000
フランス 5,000
韓国 3,000
中国* 4,000
インド* 10,000
日本 3,000

*中国・インドには、クセノンランプを使用している近代的プロジェクタの設置台数だけでなく、カーボンアークを使用する旧式・移動式のシネマプロジェクタも含まれています。

クリスティについて

クリスティ・デジタル・システムズ(Christie Digital Systems)は、ウシオ電機株式会社(東証:6925)の100%子会社であり、世界の一流企業に対し、ビジネス、エンターテイメント、産業用など、幅広い用途のビジュアルソリューションを提供しています。1929年以降、フィルム映像分野をリードするイノベーターとして、1979年以降は、デジタル映像システムのパイオニアであるクリスティとして、総合的なサービスを提供し、さまざまなディスプレイ技術やソリューションを提供する世界唯一のメーカーとして、広く知られています。シネマ、ライブ会場、コントロールルーム、ビジネスプレゼンテーション、研修施設、 3D やバーチャルリアリティ、シミュレーションや 教育、さらには産業用や官公庁施設において、最も完全で高度なソリューションを提供しています。http://www.christiedigital.com