世界初、エキシマフィルター搭載の紫外線皮膚治療器
「セラビーム®UV308」新発売

― 白斑、乾癬、アトピー性皮膚炎などが保険適用 ―

ウシオ電機株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:菅田 史朗、以下 ウシオ)は、公立大学法人名古屋市立大学(所在地:愛知県、理事長:西野 仁雄、以下「名市大」)と共同開発した、世界初エキシマフィルター搭載の紫外線皮膚治療器「セラビーム®UV308」が9月1日付で保険適用されたため、同日より全国販売を開始いたしましたのでお知らせします。

「セラビーム®UV308」はエキシマライトにより、従来よりも効果の高い308nmの紫外線を、乾癬、白斑、アトピー性皮膚炎などの患部に照射して処置する、紫外線皮膚治療器です。 紫外線皮膚治療器としては世界で初めて、エキシマフィルターを搭載し、健康な皮膚へのリスクを低減し患部に対し効果的かつ、安全に照射治療を行うことが可能になりました*1

「セラビーム®UV308」は、世界で最初にエキシマUV光源を産業用に実用化し、世界シェア約90%*2を持つウシオが、光線治療*3の基礎・臨床研究で実績のある、名市大皮膚科、森田明理(あきみち)教授と、3年にわたる共同研究の結果、製品化いたしました。

ウシオでは今後とも、紫外線皮膚治療器の開発・販売を通じて、患者様のQOL*4を重視した、非侵襲治療*5の医療技術発展に貢献してまいります。

*1) エキシマフィルターの特許は名市大とウシオの共同で出願済みであり、この研究成果については、米紙Photodermatology Photoimmunology Photomedicineに掲載予定です。

*2) ㈱富士経済 調べ 「Special Appli.光源/照明市場 実態・技術・予測2006年度版」 p190

*3) 名市大では特に紫外線治療を広く研究しています。

*4) QOL(Quality of Lifeの略語)は、一般的には「生活の質」のこと。医療においては、患者の治療負担を軽減し、生活の質を維持したり、健康寿命を向上させる取組などのことも指します。

*5) 非侵襲治療とは、切開・切除せずに患部を治療する技術であり、光による治療もこの一つです。体にかかる負担が少なく、従来は入院治療が主体だった治療が、通院・在宅で可能となるなどのメリットがあり、ニーズが高まっています。

1.「セラビーム®UV308」の特長

1)効果と安全性を両立する、世界初のエキシマフィルター搭載
名市大皮膚科、森田明理教授が、動物実験や培養細胞実験において、紫外線を波長ごとに研究した結果、300〜310nm前後の紫外線が光線治療において最も有効であることがわかりました。

この研究結果をふまえて、ウシオのエキシマライトは311nm付近を照射する従来の蛍光灯による紫外線治療器とは異なり、より効果の高いと考えられる308nm付近の紫外線を照射します。同時にリスクのある短波長域を、新開発のエキシマフィルターで制限することにより、患部に対し安全に照射治療を行うことができるようになりました。

2)局所的に患部を照射できる、ターゲット型
従来の蛍光灯による紫外線治療器に比べ、コンパクトな光源(エキシマライト)を採用し装置を小型化したため、患部に対し限定的にしかも強力に照射することができます。全身の症状は殆ど改善したものの、局所的に難治性の皮疹が残っている患者にとって、患部以外の健康な皮膚に紫外線を照射することなく、患部だけを安全かつ効果的に照射治療が可能です。

2. 製品について

1)保険適用範囲

乾癬(かんせん)、白斑(はくはん)、アトピー性皮膚炎、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)、類乾癬、菌状息肉腫(きんじょうそくにくしゅ)、悪性リンパ腫、慢性苔癬状粃糠疹(まんせいたいせんじょうひこうしん)の8項目の照射治療

2)仕様
寸法(横×奥行×高さ):50cmx115cmx130cm 重量:約40kg 

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3.販売について

1)発売日
2008年9月1日

2)製造販売元:ウシオ電機株式会社

3)販売代理店:
株式会社エム・アンド・エム 広瀬 全宏 社長
東京都台東区柳橋1-16-6
電話番号:03-3865-6675
http://www.mm-japan.co.jp/

株式会社クリニカル・サプライ 中 宗之 社長
岐阜県各務原市川島竹早町3
電話番号:0586-89-2711
http://www.clinicalsupply.co.jp/

添付資料

名古屋市立大学 発表資料
世界初エキシマフィルター搭載 紫外線皮膚治療器の実用化について  (PDF:129KB)

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