「ロールインプリント(エンボス加工)装置」の輸入販売を開始
- 自社製UV硬化システムと組み合わせ、
光学フィルム加工プロセスの最適なソリューションを提案 ―
ウシオ電機株式会社(本社:東京都、代表取締役社長 菅田 史朗、以下 ウシオ)は、台湾のARLUMI MACHINE CO., LTD.(本社:台中県台中市、代表取締役社長 呂 俊麟、以下 アルミマシン)と日本における総代理店契約を結び、2010年4月下旬より、台湾国内でトップシェア※1を誇る同社の光学フィルム加工用「ロールインプリント(エンボス加工)※2装置(以下 ロールインプリント装置)」の取扱いを開始し、光学フィルムの特性に最適化した自社製UV硬化システムと組み合わせることで、光学フィルム加工プロセスに最適なソリューションを提供してまいります。
光学フィルムは、薄型テレビやパソコン、携帯電話などのディスプレイ、太陽電池、LED照明など、様々な製品の高機能化・高付加価値化を実現する機能性材料※3として使用されており、年々拡大する需要に合わせ、継続的な加工設備の投資が見込まれています。
光学フィルムの性能や品質は、UV硬化樹脂※4を塗布した光学フィルムに精密なエンボス加工を施し、紫外線によって均一に硬化する「パターン形成」に拠るところが大きく、ロールインプリント装置とUV硬化システムのマッチングが非常に重要とされています。
しかしながら、従来はユーザがロールインプリント装置とUV硬化システムを別々のメーカから調達するケースが多かったため、フィルム特性や生産要求に応じた装置の仕様・性能変更などのカスタマイズが困難で、光学フィルム加工プロセス全体の最適化が図れませんでした。
この度ウシオは、価格と品質のバランスに優れ、台湾国内でトップシェアを誇るアルミマシン社のロールインプリント装置と、実績ある自社のUV硬化システムを組み合わせて提案・販売することにより、日本国内のユーザに対して、光学フィルム加工プロセスにおける最適なソリューションを提供してまいります。
なお、販売開始に先立ち、本装置および光製品は2010年4月14日(水)から16日(金)に東京ビッグサイトで開催される「第1回高機能フィルム技術展(ブースNo.F5-6)」に実機出展いたします。
※1.2009年11月 アルミマシン調べ ※2.活版印刷のように、板金や紙などに文字・模様を浮き彫り(凸凹状)にする加工のこと。 ※3.パターン化した凸凹をつけることで、材料そのものに「拡散・集光・反射または反射防止」などの機能(光学特性)を持たせた材料のこと。ディスプレイにおいては輝度向上、光源本数の低減に伴う省エネ化・薄型化、ムラ防止など、太陽電池では集光率向上、LED照明では輝度向上などの機能を持つ。 ※4.紫外線の照射によって硬化する樹脂(接着剤)の特性を利用し、光学フィルムに施されたパターンの硬化や、フィルム同士の精密接着を行なう。 |
製品概要
ロールインプリント(エンボス加工)装置 外観

1.主な特長
①柔軟なカスタマイズ(多品種対応)
フィルムや樹脂の特性・サイズ、必要照度、生産速度、クリーン度、特殊成形パターンなど、すべてのユーザニーズに合わせて設計・製造。
②イージーメンテナンス(ダウンタイム低減)
成型ロールの交換時間は、従来の75%減(1時間→15分)。さらに、品質安定のために従来必要だったフィルムの平行搬送精度の確認が不要となり、トータルのダウンタイムを低減。
③歩留まりの向上
さまざまな紫外線硬化樹脂の精度や膜厚をコントロールする温度制御技術により、安定した品質を確保。また、一体型筐体ベースフレームの採用により、高精度なフィルムの平行搬送を実現。
④豊富な光源ラインナップ
紫外線硬化樹脂の吸収感度特性やフィルムサイズに合わせた、最適な光源選択が可能。
2.主な用途
用途 | 対象フィルム(PET、アクリルなど) |
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FPD | 輝度上昇フィルム、拡散フィルム、マイクロフレンズフィルム(両凸)、多機能フィルム、モスアイフィルム、保護フィルム(ITO、LCD用ハードコート) |
太陽電池 | 集光フィルム、ガスバリア用フィルム、有機PV用TiO2塗布 |
照明用LED | 輝度上昇フィルム、拡散フィルム、防眩フィルム |
その他 (携帯電話、パソコン、PDAなど) |
IMR/IMF、インサートモールド成形用ヘアラインおよびマイクロパターンフィルム |
3.主な仕様
装置寸法 | W 4,600mm × D 2,500mm × H 2,230※5 |
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装置重量 | 約 7,000 kg※5 |
対応フィルムサイズ | 300 ~ 1,800mm |
対応フィルム厚 | 38μm ~ |
搭載可能光源 | 低温高照度直接水冷ランプ、リフレクタ付き小型UVランプ、メタルハライドランプ、高圧UVランプ、無電極ランプ 他 |
塗布膜厚 | 成形フィルム 0.5μm~10μm ウェットフィルム 5μm~30μm |
生産速度 | 最大18m/min※6 |
※5. フィルムサイズ 1,500mm 搭載装置の場合 ※6. 照射エネルギーと紫外線硬化樹脂の塗布量厚により変動 |
4.販売について
販売開始時期 | 2010年4月下旬 |
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販売目標 | 2011年度 10台 以後、年間 20台 15~18億円 |
販売対象 | 光学フィルム、太陽電池、LEDチップ、電子ペーパ、バイオチップ、タッチパネル、光導波路、有機ELなどの製造メーカ、およびグラビア印刷メーカなど |
ARLUMI MACHINE CO., LTD. について
ARLUMI MACHINE CO., LTD.(本社:台中県台中市)は1999年設立。ロールインプリント(エンボス加工)装置、ホットメルト加工装置、各種自動塗布装置、ラミネーター、クリーンスリッタなどを製造、販売しており、中でも、ロールインプリント(エンボス加工)装置は台湾においてトップシェアを誇っています。
http://www.arlumi.com.tw/