OA機器の原稿読み取り用LEDモジュールの販売を開始

― 従来製品比と同等の明るさで、消費電力を75%削減 ―

ウシオ電機株式会社(本社:東京都、代表取締役社長 菅田 史朗、以下 ウシオ)は、OA機器(カラー複合機やビジネス向けコピー機、スキャナなど)の原稿読み取り用LEDモジュールの量産を開始し、2011年1月より販売を開始しましたので、お知らせします。

現在、OA機器製造メーカ各社は環境対応の観点から、機器の使用電力削減はもちろん、再利用可能な部材の使用によるリサイクル率の向上や、使用部品点数の削減による工数削減を積極的に進めており、読み取り用光源も従来の希ガス蛍光ランプ※1からLEDへの代替が進んでいます。

これに対しウシオは、創業以来40年以上に渡って培ってきたOA機器用光源技術※2をLEDに応用・最適化し、希ガス蛍光ランプと比べ、消費電力の75%削減※3を実現しました。
さらに、独自の高出力LEDと導光棒(ライトガイド)※4の採用により、モジュール1本あたりの使用LEDチップ数をわずか1~2個と大幅に削減※5した上、独自の光学設計を加えることで、ムラやバラツキ、端部の光量劣化のない、均一で安定した読み取りを可能にしました。

また、LEDモジュールはOA機器の対応原稿サイズや必要照度などの性能ごとに標準化されており、それらに最適化した電源とセットで導入することで、OA機器製造メーカは、機種や要求性能ごとに光源部を自ら設計・製造、または最適化する必要がなくなり、設計・製造工数も削減できます。

ウシオは今後も、OA機器製造メーカと共に、環境に配慮した高性能・高付加価値製品の開発を進め、循環型社会、環境対応型社会の実現に貢献してまいります。

※1:ランプの発光管(ガラス管)の内壁に蛍光体を塗布し、キセノンガスなどの希ガスを封入した放電ランプ。誘電体バリア放電(エキシマ光)を発光し、その光を蛍光体によって可視光に変換する。従来のOA機器のほとんどはこの希ガス蛍光ランプを搭載していたが、より省エネ・小型化、製造工程の簡易化を目的に、LEDへの代替が進んでいる。

※2:ウシオは、青焼き複写機(ジアゾ式複写機)以来、40年以上にわたりOA機器用の原稿読み取り用光源、およびトナー・インク定着用光源(ハロゲンヒータなど)を製造・販売しており、世界トップシェアを誇る(2010年12月末現在、当社調べ)。

※3:2010年12月末現在、当社調べ。

※4:側面から入れた光を拡散させ、表面に均一の光を出す特殊な棒状部材のこと。

※5:1本のモジュールにLEDチップを並べるアレイタイプのLED光源の場合、使用するLEDチップ数は40~50個程度(A3サイズ対応のOA機器の場合)。

ウシオのOA機器原稿読み取り用LEDモジュール

LEDモジュールの外観(左)と、点灯中の様子(右)

環境比較データ

点灯方式

LEDモジュール

従来ランプ
(希ガス蛍光ランプ)
消費電力量※6

55.3kWh/年

228.1kWh/年

電気代※7

約553円/年

約2,281円/年

CO2排出量※8

約23.8kg/年

約98.1kg/年

発光波長

400~700nm

保証寿命

1,500時間

照度

7,500~50,000lx

※6:24時間×30日×12ヶ月使用時の消費電力。

※7:1kWhあたり 10円で算出。

※8:1kWhあたり 0.43kg-CO2で算出。

ウシオ独自の光学技術を搭載

モジュールの両端に配置した高出力LEDから光を照射し、導光棒(ライトガイド)および独自の光学設計により、ムラのない均一の明るさを実現。