バイオマーカーサイエンス、プロトセラと共同で大腸がんと糖尿病の罹患リスク検査サービス事業を開始

ウシオ電機株式会社(本社:東京都、代表取締役社長 浜島健爾、以下 ウシオ)と、株式会社バイオマーカーサイエンス(本社:京都府、代表取締役社長 内田景博、以下 バイオマーカーサイエンス)およびウシオの連結子会社である株式会社プロトセラ(本社:兵庫県、代表取締役社長 田中憲次、以下 プロトセラ)は共同で、大腸がんと糖尿病の罹患リスクを早期に血液で判定する検査サービスを2016年2月1日より開始いたしますのでお知らせします。

超高齢化社会に突入した日本において、患者数が増加の一途をたどる大腸がんと糖尿病の罹患リスクを正確に把握し、早期から発症を予防していく医療は非常に重要な役割を担います。

この度の共同事業では、ウシオがプロトセラの製造する『ProtoKey® 大腸がんリスク検査キット』と『ProtoKey® 糖尿病リスク検査キット』の2種類の研究試薬をバイオマーカーサイエンスに販売し、同社は臨床検査会社や病院、健診機関等の医療機関向けに大腸がんリスク検査と糖尿病リスク検査サービスを提供してまいります。

二つの成人病リスク検査

大腸がんと糖尿病のリスク検査は少量の血液を検体とする検査で、血液採取後2~3週間でリスクが判明します。
「大腸がんリスク検査」は大腸がん患者に特有の複数個のペプチド(バイオマーカー)からなる早期発見に有効な組み合わせ(マルチマーカー)を指標とし、大腸がんを極めて早い段階から判別することが可能です。また、「糖尿病リスク検査」は酸化ストレスを受けることによって生成される血液中のバイオマーカー(システイン化トランスサイレチン:CysTTR)を測定し、糖尿病や動脈硬化の発病リスクを数値で把握するものです。
これらの検査で用いる質量分析法は抗体を使用せず、一度の操作で複数のペプチドの測定を可能にする、再現性と精度の高い測定法です。

ウシオグループおよびバイオマーカーサイエンスは、少子高齢化社会が進行する中、病気によるこころとからだの変化を早期に捉えて、病気の進行を抑制する予防医療につながるリスク検査事業を強化し、クオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上と医療費の削減に貢献してまいります。

大腸がんリスク検査サービスについて

我が国では、がんによる死亡率が最も高く、女性の部位別死亡数では大腸がんが第一位を占めます(厚生労働省「平成26年人口動態統計」)。プロトセラは京都府公立大学法人京都府立医科大学(以下 京都府立医科大学)と共同で、独自開発のペプチド解析技術(BLOTCHIP®-MS法)を用い、血液中から、大腸がんの浸潤や安定化、血管新生等に関連するタンパク質の断片(ペプチドバイオマーカー)の組み合わせ(マルチマーカー)を発見し、これらのマルチマーカーを用いた大腸がん研究試薬『ProtoKey® 大腸がんリスク検査キット』を完成させました。この試薬により、少量の血液から早期大腸がんのリスクを高い確度で判定することが可能になりました。
この検査は自由診療として希望者に実施されます。

糖尿病リスク検査サービスについて

我が国では、糖尿病有病者とその予備群の合計は2,050万人と推計されており(厚生労働省「平成24年国民健康・栄養調査」)、その深刻な合併症を予防するためにも早期発見と適切な治療が求められています。バイオマーカーサイエンスと京都府立医科大学は糖尿病と酸化ストレスの関係に注目、既存の血液検査や遺伝子検査では知ることのできない糖尿病のリスクを示すバイオマーカーCysTTRを発見、プロトセラが質量分析を用いた測定法を確立し、『ProtoKey® 糖尿病リスク検査キット』を開発しました。
この検査は自由診療として希望者に実施されます。

『ProtoKey® 大腸がんリスク検査キット』(左)および『ProtoKey® 糖尿病リスク検査キット』(右)

株式会社バイオマーカーサイエンスについて

ゲノミクスとプロテオミクス技術を用いて疾患予防バイオマーカーの探索と同定に注力し、数々のバイオマーカーを発見。解析センターでは登録衛生検査所として、特殊研究検査を実施しています。

住所 京都市左京区田中門前町103-5 京都パストゥール研究所ビル4F
資本金 10百万円
事業内容 【Ⅰ】特殊研究検査受託事業(登録衛生検査所)、【Ⅱ】臨床試験受託事業、【Ⅲ】研究開発事業

株式会社プロトセラについて

独自の創薬基盤技術であるペプチド解析技術(BLOTCHIP®-MS法)と受容体・リガンド探索技術(MPL法)による診断用および治療用医薬品の研究開発等を行う、ウシオの連結子会社です。

住所 兵庫県尼崎市道意町7-1-3 尼崎リサーチ・インキュベーションセンター3F
資本金 50百万円
事業内容 【Ⅰ】バイオマーカー事業、【Ⅱ】受容体医薬品事業

参考資料

参考資料はこちら

関連製品