ウシオ電機、次世代半導体向けEUV光源事業をブランド化

「TinPhoenix」としてグローバル展開、事業の本格化へ

ウシオ電機株式会社(本社:東京都、代表取締役社長 内藤 宏治、以下 ウシオ)は、次世代半導体量産プロセスの進展に「光」で貢献するという方針の元、従来より研究・開発に取り組んできたEUV光源事業をさらに推し進めるため、開発から製造、運用、アフターサービスに至るEUV光源事業のブランド化を策定し、ブランド名「TinPhoenix(ティンフェニックス)※1」としてグローバル展開してまいります。


 
 
(上)ウシオのEUV光源事業ブランド「TinPhoenix」ロゴマーク
(下)EUV光源を搭載した開発用評価施設外観(写真提供:TNO)


ウシオはこれまで、半導体製造プロセスに対し露光用UVランプ「SHシリーズ」(1977年~)や露光装置「UXシリーズ」(1988年~)などのブランドを展開してまいりました。そして、今年7月には性能と信頼性を向上させてきたSnLDP(レーザーアシストプラズマ放電方式)EUV光源※2 によるEUVリソグラフィ量産プロセス向けマスク検査用EUV光源が検査装置メーカーに初検収されるなど、半導体の微細化ニーズに最適な光を提供しています。

半導体業界において切望されているEUVによる量産プロセス確立に向け、多くの日本企業がインフラ的要素であるレジスト材料やフォトマスク、検査装置等の重要な要素を担っています。ウシオも、高精度マスク検査用EUV光源技術を継続的に進展させ、次世代半導体製造プロセスの実用化を通し、5GやIoTなど新たな社会インフラの実現に貢献してまいります。


なお、新ブランド「TinPhoenix」の技術・製品についは、 9月15日から19日にアメリカ合衆国カリフォルニア州モントレーで開催されるSPIE(国際光工学会)主催の「PHOTOMASK TECHNOLOGY + EUV LITHOGRAPHY」のジョイントカンファレンスにて、ポスターセッションを行う予定です(ポスタータイトル「LDP EUV Light Source for Mask Inspection」)。

 
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※1 TinPhoenix(ティンフェニックス)
ウシオのEUV光源事業ブランドで、Tin (錫) + Phoenix (不死鳥)を掛け合わせた造語。
「二つの円」と「その中心の光」が要素となり無限大を表す、インフィニティーマークをモチーフにしている。EUV光源の特徴である、回転する2つのTinサプライディスクイメージと、永遠に生き、輝き続ける不死鳥のように、ウシオのEUV光源事業を通して世の中に貢献し続けたい、との想いが込められています。

※2 SnLDP(レーザアシストプラズマ放電方式)EUV光源
レーザーをトリガーとして電極上の錫を蒸発させ、その蒸発した錫を放電により発生させたプラズマで励起することでEUV光を取り出す方式。プラズマを発生させる錫をレーザーで励起させることでEUV光を取り出す「LPP/Sn方式」や、放電で発生させたプラズマでクセノンを励起することでEUV光を取り出す「DPP方式」に比べ、高輝度かつ省スペースが特長。

 

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