「高強度タイムストレッチ近赤外分光による錠剤有効成分量の高速測定」がNIR Advance Awardを受賞



ウシオ電機株式会社(本社:東京都、代表取締役社長 朝日 崇文、以下 ウシオ)は、東和薬品株式会社(本社:大阪府、代表取締役社長 吉田 逸郎、以下 東和薬品)と共同で、「高強度タイムストレッチ近赤外分光による錠剤有効成分量の高速測定」の成果において、近赤外研究会の奨励賞であるNIR Advance Awardを受賞しました。
 
表彰式の様子(写真提供:近赤外研究会)


NIR Advance Award は、近赤外分光法に関する奨励賞で、当該年度および過去2~3年間に報告された近赤外分光法に関する顕著な研究業績を表彰するものです。

■受賞内容概要
近赤外分光法は医薬品製造のモニタリングに有用であり、錠剤有効成分量を高精度に定量測定するためには透過法が望ましいとされています。しかし、錠剤の透過光は微弱なため従来は測定に時間がかかっていました。その課題に対し、ウシオは高強度タイムストレッチ近赤外分光技術(MITLAS™)を搭載した分光装置を開発し、東和薬品との共同研究により錠剤有効成分量を約4msで高速測定できることを実証しました。これは、1時間あたり約30万錠のスループットであり従来困難とされていた錠剤有効成分量の全数検査を可能にしました。現在、錠剤搬送機に組み込み全数測定・選別装置の開発を進めています。

ウシオは今後とも、光技術を応用した近赤外分光装置を開発・提供し、その社会実装を通じて人々の安心・安全な世界の実現に貢献していきます。


NIR Advance Awardについてはこちらをご覧ください。


(参考情報)高強度タイムストレッチ近赤外分光技術(MITLAS™)について
異なる波長の光を時間的に分散させたパルスレーザを光源とし、高効率(または低損失)な分光方式であるため、従来の分光方式に比べて1,000倍以上の光量で透過光を取得します。これにより、高速かつ高精度な分光が可能となり、低透過率の試料に対しても非破壊で迅速な測定を実現します。詳細については、こちらの解説動画 をご覧ください。

 

 

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