紫外線硬化(UVキュアリング)技術
ウシオのUVキュアリング技術
あれもこれも、UVで固める、乾かす、くっつける
紫外線硬化・乾燥・接着(UVキュアリング)技術の応用例
紫外線硬化・乾燥・接着(UVキュアリング)技術は、大きく分けると以下の4つの分野で多く利用されています。
紫外線硬化・乾燥・接着(UVキュアリング)技術の身近な応用例をご紹介します。
1. 電子部品・光学部品などの接着・乾燥
紫外線(UV)をあてると瞬時に固まる性質を持つ紫外線(UV)硬化型樹脂は、接着剤としても使われています。速乾性と透明性、乾燥後の体積の変化が少ないことなど、便利な特長を持ち、光学部品や精密な機構部品の接着に多く使われています。
■電子部品・光学部品などの接着・乾燥【応用例】
液晶パネル、バイオチップ、カメラのレンズやプリズムなどの部品、パソコンなどのハードディスクの磁気部品、CD・DVDプレイヤーのピックアップレンズ(ディスクから反射してくる光情報を取り込む部分)、スピーカーのコーンとコイル、モータの磁石、回路基盤と電子部品、自動車などのエンジン内部の部品など
2. 印刷インキの乾燥
金属やアルミニウム、プラスチックなど、紙以外の乾きにくい材料に印刷する場合、乾燥を早め、時間あたりの生産性を上げるために紫外線硬化・乾燥(UVキュアリング)技術が使われています。
■印刷インキの乾燥【紙以外での応用例】
ビールやジュースの缶・ペットボトル、シャンプーや化粧品のボトル、歯磨き粉などのチューブ、会員証やクレジットカードなどのカード類、電化製品やOA機器のスイッチやキーボード、シールやステッカー類、CDやDVDなど
また、紙に印刷する場合でも、大量に、高速に印刷されるものや大型のものには、紫外線硬化・乾燥(UVキュアリング)装置が使われています。
■印刷インキの乾燥【紙への印刷の応用例】
お菓子のパッケージ、カタログやチラシ類、大型ポスターなど
ユニキュアシステムがビルトイン
されているラベル印刷ライン
3. 塗料・塗装コーティング剤の乾燥・硬化
自動車や電化製品、建材、プラスチックなどの塗料の乾燥や表面保護、ツヤ出しのためのコーティング(ハードコート)の硬化・乾燥にも、紫外線硬化・乾燥(UVキュアリング)技術は使われています。
■塗料・塗装コーティング剤の乾燥・硬化【応用例】
自動車やバイクのボディやヘッドライトのレンズ・ミラー、メガネのプラスチックレンズ、携帯電話やゲーム機などのプラスチック成型ボディ、おもちゃ、メタル調のスイッチや化粧品ボトルのキャップ、システムキッチン、家具、外装/内装タイル、床材など
4. その他、特殊用途
これらのほか、光ファイバーのコーティング、免許書の保護コーティング、フレネルレンズなどの成型(型に樹脂を流し込み、硬化後にはがす)、キーホルダーや絵皿のモールディング(透明の樹脂を厚く盛り上げた加工)、光造形(3次元CADと組み合わせて樹脂を硬化し、複雑な立体物をつくる技術で、工業製品のモデル作成などに使用)などにも、紫外線効果・乾燥・接着(UVキュアリング)技術が使われています。
意外と身近な紫外線硬化・乾燥・接着(UVキュアリング)技術。皆さんのまわりにも「紫外線で固めたもの」が20個や30個はすぐに見つかるはずです。数々の利点によって、いろいろな分野で紫外線硬化・乾燥・接着(UVキュアリング)技術の応用はますます拡がっています。応用の拡大とともに新しいニーズが生まれ、ウシオは、新しい光源や装置の開発を進めています。
ユニキュアシステムで処理されているさまざまな製品
日本の紫外線(UV)硬化樹脂市場
(1998年)
コラム
米・欧・日の紫外線硬化(UVキュアリング)技術の展開
紫外線硬化(UVキュアリング)で使用される「紫外線(UV)硬化樹脂」の3大市場であるアメリカ・ヨーロッパ・日本では、それぞれの用途展開に特徴があります。
日本は接着剤樹脂としての比率が高く、アメリカは塗料・インキ、ヨーロッパは塗料(とりわけ木工塗料)の比率が高いとされています。