低電力コンパクト無電極ランプ

GEが1994年商品化したコンパクト無電極ランプ“Genura”について述べられている。本ランプは電流電圧230／240Vであり、電源は内蔵されている。本ランプはリフレクター付き白熱ランプの高効率、長寿命ランプとしての置き換えが可能である。本ランプは低圧水銀放電により、UVを放射し、蛍光体で可視光に変換する。本ランプは無電極で、放電は、磁場結合型、またはＨ－放電として知られている放電方法を用いている。

ランプの大きさは100WのR80というリフレクター付き白熱ランプと同じ大きさにしてある。本ランプの電力は、23Ｗ、全光束1000lmで効率48,lm／W。寿命は10000時間と非常に長い。Ra（演色評価指数）82、色温度3000kである。ちなみにR80、白熱ランプは100W、1000lm寿命は1000時間である。

図1にランプの構成図が示されている。白熱ランプと取り替えができようにE27キャップをつけてある。バルブの内面に励起コイルが存在する構造となっている。バルブはソーダライムガラス、封入ガスとして、クリプトンとHgアマルガムを封入している。バルブ内面を電磁障害（EMI）対策として、導電コートをし、バルブのネック部分をチタニアコートを施し、最後にコーティングを塗っている。

励起コイルはコアにフェライトコアを用い、絶縁されたワイヤーを10タ一ン巻き、インダクタンスは約10µH である。点灯周波数は約2.5MHz。

他に放電モデル、周波数と効率の関係（1.5MHz以下で効率低下）、高周波電源回路、EMI対策について述べられている。将来、白熱ランプの置き換えが期待される。