技術系
学生時代の専攻・研究内容
高校時代から物理が好き。大学院では磁気共鳴法(NMR)という手法を用いて、物質が磁気相転移するときの磁気構造を解明する研究に取り組みました。物理の道に進んだのは、理論によって現象を説明するというアプローチに曖昧さが少なく、自分の性格に合っていたからです。でも実際に研究をしていると、明確な答えがなく何が正しいのかわからないことばかり。苦しみが99%でしたが、これだという閃きを得られたときの1%の歓びはひとしおでした。
THEME
01
決めた理由

進路選びで重視したのは
働く環境や仕事のやり方
実は正直に言うと、エンジニアリング関係の仕事ができるなら、業種や専門分野には特にこだわっていませんでした。それよりも慎重に検討したのは、働く環境です。私の地元では、ウシオ電機はよく知られた優良企業。福利厚生が充実していると耳にすることも多く、ここなら自分らしく働けると思い志望しました。
1年目の研修を経て、私が希望した配属先は生産技術課。ウシオ電機で開発する装置や技術には、お客様へ提供する「製品」になるものと、その製品を生み出すために社内で使うためのものがあります。生産技術課では主に後者を扱うのですが、つくっては試し、次に挑戦し、新しいものをどんどん生み出すスピード感に引かれたことが理由です。
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02
仕事内容

曖昧な部分をクリアにしながら
目的に適うプログラムを構築する
現在は、全数検査装置のソフトウェア開発に携わっています。メーカーが製品を製造する際、商品を一つひとつ検査する「全数検査」が理想ですが、製造スピードに検査が追い付かずなかなか実施できないという課題があります。それをウシオ電機の新光源を使って解決するのがこの装置。私は装置を期待通りに動かすためのシステム設計をはじめ、プログラミング、テスト、導入、保守まで幅広く担当しています。
明確な目的とゴールに向かいロジックを組み立てていく作業が肌に合っているので、一番好きな業務はプログラミングです。ただ、開発段階ではユーザーのニーズが明確でないことや、要望や必要性が曖昧なことも多々あり、意思疎通に難しさを感じることも。できるだけ直接対話するよう心掛け、言葉だけでなくビジュアルや概念図を多用しながら意志のキャッチボールをするようにしています。大学時代、「研究者向けの発表資料でも、冒頭はお母さんが理解できるように書きなさい」と叩き込まれたので、伝え方を工夫することは得意かもしれません。
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03
今後の目標

人が苦労せず安全に働けるような
仕組みづくりに貢献したい
先に述べた装置のソフトウェア開発以外にも、社内の実験チームと連携し、膨大な実験を瞬時に行うためのソフトを作ることがあります。それまで時間のかかっていた業務が、自分のつくったソフトウェアでラクになったと実感できたとき、大きなやりがいを感じます。
「誰かの仕事をラクにしたい」という願いは、私が働くモチベーションの根幹にあるものです。分野や技術の枠組みにこだわるよりも、仕事を通じていかにこの目的に貢献できるかが自分にとっては大切なこと。就活で専門分野にこだわらなかったのも、実はそんな思いがあったからです。これからも、なるべく人が苦労をせずものづくりができるよう、ソフトウェア開発を通じて広く貢献していけたらと思います。
光のおもしろさ
電気の仕事を光で
やることができたら……
ソフトウェアが専門なので光技術に関しては少し疎いのですが、微細加工による光導波路回路部品開発などが面白そうだなと思っています。光導波路によって高周波電流では実現しえなかった高クロックを実現し、小型でもっと早いパソコンが使えたらいいなと思います。

ある1週間の
スケジュール
オフの過ごし方
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ソフトウェア仕様の
検討 - ソフトの動作仕様を考案し、上司や関係者とディスカッションしながらブラッシュアップします。実際にプログラミングして、結果を確認しながら仕様を作り上げることも。
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週次の課内
ミーティング - 課内全員で進捗を共有します。必要に応じてこの場でディスカッションをし、次のアクションを決定します。
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ソフトウェア仕様・
製作進捗の共有 - プログラミング担当者にソフト仕様を共有し、製作依頼をかけます。この場で可能な限り質問対応を行い、課員の手が止まらず作業できるようフォローします。
- 出張準備
- 共同研究先に設置している装置のソフトウェアアップデートに向け、アップデート後のテスト項目検討、スケジュール作成、出張先への最終確認等をしていきます。出張現場でのテストでつまずきそうな場合は社内で部分的に装置環境を構築し、事前に動作確認等を行います。
- 出張現場対応
- 早朝から出張先へ。自身では対応できないトラブルが生じたら上司や関係者と連絡を取りながら原因を探り、トラブルを解消していきます。

バスケが好きで、地域のクラブチームの仲間と一緒によくプレイしています。キャンプや釣りにもよく行きますが、アウトドア派というわけではなくインドアで過ごすのも大好き。自宅で時計を自作するなど、ものづくりを楽しむこともありますね。もうすぐ子どもが生まれるので、自分で見守り装置を開発してみたいなと考えています。