ジョージア工科大学の2.5Dインターポーザコンソーシアムに参加、
2.5D開発用露光装置を設置

ウシオ電機株式会社(本社:東京都、代表取締役社長 菅田 史朗、以下ウシオ)は、2013年10月31日、米国ジョージア州 ジョージア工科大学(Georgia Institute of Technology)内の「3Dシステムズ・パッケージング・リサーチ・センター」(以下、GT-PRC)に、ガラス基板用2.5Dインターポーザを開発するためのプロジェクションアライナを無償貸与し、この度、設置を完了しました。

これはウシオが本年6月に締結したGT-PRC主催のインターポーザ開発コンソーシアムに参加する提携(協業)契約に基づくものです。

GT-PRCは、2.5D/3D向けガラスおよび有機インターポーザの開発を進めており、そのさらなる推進のため、エンドユーザーおよびサプライチェーンメーカーに呼びかけ、世界規模のインターポーザ開発コンソーシアムを結成しています。

このコンソーシアムへの参加に伴い、ウシオは自社の最新インターポーザ向けパネルステッパと同じ投影レンズを搭載したプロジェクションアライナをGT-PRCに貸与・設置し、2.5D/3D向けガラスおよび有機インターポーザに必要な、目標解像度 L/S(ラインアンドスペース)1~5 µmでの大面積パターニングの達成等を含む、リソグラフィの技術開発を担当すると共に、専任技術者を派遣し、ガラスインターポーザおよびパッケージ開発のコストダウンにおけるサポートも行っています。

今回のウシオの参画について、GT-PRCの教授・ディレクタであるRao Tummala博士は次のようにコメントしています。
 「我々のコンソーシアムへのウシオの参加と開発に不可欠な大面積リソグラフィ装置の提供に心から感謝しています。新たな産業であるスマートフォン業界では、我々が1960年代にムーアの法則を開始して以来維持してきた、トランジスタの微細化に伴うシステムの小型化が一般消費者向け電子製品では重要になっていますが、現在、製造装置や材料、およびプロセスが最大の障害として立ちはだかっています。

 ウシオの装置は、パッケージングリソグラフィを現在の10 µmから1 µmまで微細化することで、このニーズへの対応が可能であることを立証しつつあります。ウシオに最先端の研究開発を支援頂き感謝に堪えません」。
これに加えてGT-PRCのLow Cost Glass Interposer and Package (LGIP:低コストのガラスインターポーザ及びパッケ−ジ)プログラムのプログラムマネージャーであるVenky Sundaram氏は次のように語っています。

 「ウシオの大型パネルリソグラフィ装置は、1セント/mm2未満のコストで広範囲に渡るアプリケーション向けのガラスインターポーザとパッケージを実現することを目指している我々の戦略を構成する重要な設備です」。

「このプログラムへの参加が、ウシオのパネル向けリソグラフィ技術をパッケージング分野の皆様に提供する契機になり、ガラスインターポーザの開発が加速すると幸いです。また、これがパネル基板で強みを発揮するウシオのリソグラフィ装置のシェアを拡大するだけでなく、ウシオのリソグラフィの周辺技術の開発も促進することを期待しています(ウシオ 第一事業部 副事業部長 井上 豊治)」。

なお、ウシオは、2013年12月4日(水)~6日(金)に幕張メッセで開催されるSEMICON Japan 2013(ブース番号4B-601)において、「2.5D Lithography & Packaging Processes」をテーマにステージ・プレゼンテーションを行なうほか、本リリースに関するプレゼンテーションと出展者セミナーを、各々12月4日午前11:00-11:20と12月6日午前11:30-12:20に実施する予定です。

補足資料

3Dシステムズ・パッケージング・リサーチ・センター

ジョージア工科大学のパッケージング・リサーチ・センター(GT-PRC)は、過去50年間にわたり「トランジスタの微細化」に伴う「システムの小型化」に取り組み、エレクトロニクスにおける次のフロンティアを開拓する有数の国際学術機関として良く知られています。
パッケージング分野における最初の米国国立科学財団(NSF)工学研究センター(ERC)として、100社を超える世界中の企業と協業することで、最先端の研究と多くの大学院生の学際的教育を統合し、新たに開発した技術だけではなく、高度な教育を受けた優秀な学生を世界の産業界に提供しています。

現在推進中の産業プログラムには、Low-cost Glass Interposers and Packages(LGIP:低コストのガラスインターポーザ及びパッケ−ジ)、Low-cost Organic Interposers and Packages (LOIP:低コストの有機インターポーザ及びパッケ−ジ)、コンデンサやインダクタ等のナノスケールの受動部品及び超薄型3D IPDs や3D IPAC パッケージ内でこれらを能動部品と集積、20 µmピッチでのチップ外低温銅配線やアセンブリ(I&A)、低 CTE パッケージ・ボード間 SMT 配線とアセンブリ、電気・機構・熱設計、3Dフォトニクス、MEMS及びセンサのパッケージング、超薄型有機パッケージの製品化があります。

GT-PRCは、大規模な世界有数の教授陣で構成されるチームと世界唯一の300 mmパネル設備を含む最先端のクリーンルームを備えています。
PRCは、業界に合わせた目標と成果物を提供することで大規模な産業コンソーシアムプログラムを20年間成功させてきたことを祝ったばかりです。http://www.prc.gatech.edu/

輸出に関するご注意

本製品(又は技術)は、外国為替及び外国貿易法に基づくリスト規制の該当貨物(又は技術)になる場合がありますので、輸出(又は非居住者への技術の提供あるいは外国において技術の提供をする目的での取引)を行なう場合には、経済産業大臣の輸出許可(又は役務取引許可)が必要となる場合があります。必ず事前に弊社へご確認下さい。