高照度・高積算光量を実現した印刷用UV-LED乾燥装置の販売を開始

空冷式における業界最高性能を実現

ウシオ電機株式会社(本社:東京都、代表取締役社長 浜島 健爾、以下 ウシオ)は、印刷用UV-LED乾燥装置「UniJetシリーズ」の新ラインナップとして、空冷式において業界最高性能の高照度・高積算光量を実現した「UniJet iⅢ(ユニジェット アイスリー)」を10月1日より販売開始することをお知らせします。

現在、印刷業界では、VOC規制※1やCO2排出量の削減・水銀レスなどの環境規制および省エネ要求に対応するため、従来の油性印刷からUV印刷へ、さらにUV印刷における硬化用光源もランプからLEDへの置き換えが始まっており、中でもデジタル印刷分野で使用されるインクジェットプリンタに関しては、急速に置き換えが進んでいます。

しかしインクジェットプリンタで採用される空冷式UV-LEDは、UVランプと比べ照度および積算光量※2が不足しており、なおかつ実際に印刷対象物に照射される際には距離の問題から更に照度が大きく減衰してしまう結果、UVランプと同等もしくはそれ以上に硬化性能が発揮されていないというのが現状です。

そこでウシオは、エレクトロニクス分野で培ったレンズなどの光学設計技術やLEDの高密度実装技術などを活かし、当社従来品と比べ40%増の積算光量および、実使用条件に近い照射面から5mmにて業界最高レベルの17W/㎠、15mmでも照度減衰20%未満という業界最高性能のUV-LED乾燥装置の製品化を実現しました。
これにより、従来のUVランプと同等の高照度・高積算光量を実現したほか、印刷対象物へ高均一に照射できるため、高生産性の確保やブレ・たわみ、およびエンボス加工等の3Dメディアでも同じ照射性能を維持します。

ウシオは今後も印刷業界における環境対応及び省エネ化に「光」で貢献します。

なお、本製品は10月3日から6日まで東京ビッグサイトで開催されるJapanPack2017(ブースNo.2G-10)にて、実機展示します。
 
※1 塗料・印刷インキなどに含まれる揮発性有機化合物(VOC)は、大気中の光化学反応により、光化学スモッグを引き起こす原因物質の1つとされており、平成16年5月に改正された大気汚染防止法では、自主的取り組みも含め、VOC排出規制を実施しており、印刷業界でも業界を挙げて取り組んでいる。
※2 UV硬化用インクを硬化させるのに必要な光の量のこと。UV強度×硬化時間または、硬化時間内に必要な光の量を指す。

■主な特長
①業界最高レベルの高照度17W/㎠を実現
弊社独自の設計により、実用照射距離5㎜で業界最高レベルの高照度17W/㎠を実現。

② 従来空冷モジュールを大きく上回る高積算光量を実現 
LEDの超高密度実装とその性能を最大限引き出す独自の冷却設計により 当社従来品と比べ積算光量が40%増加。
UV硬化で最も重要な性能である高積算光量を確保することで、高生産性・高品質な印刷を実現。

③ ウシオ独自の光学設計技術により、実使用の照射距離において高い性能を発揮
実使用条件に近い照射面から5~15mmで照度減衰20%未満という設計により、高く安定したUV照射を実現。
ウシオ独自の光学系により、一つ一つのUVLEDからの光を効率よく、かつ高い均一性でワーク面に照射。ブレやたわみ、及びエンボス加工等の3Dメディアによる照射距離のバラツキにかかわらず、同じ照射性能を維持。

■仕様
モデル i075Ⅲ i150Ⅲ i225Ⅲ i300Ⅲ i375Ⅲ i450Ⅲ i525Ⅲ
窓サイズ(㎜) 75*40 150*40 225*40 300*40 375*40 450*40 525*40
幅(㎜) 77 152 227 302 377 452 527
長さ(㎜) 136
高さ(㎜) 270
重量(kg) 1.6 3.2 4.8 6.5 8.1 9.7 11.3
波長(㎚) 395
ピーク照度(W/㎠) 17.4(@5㎜)

■製品画像