自発放出とは、 励起 状態E2にある原子または分子が、外界から何らの刺激を受けることなく、より低いエネルギー状態E1に遷移するとき、 放射 を放出する現象のこと。自然放出とも言う。(場の量子論では、電磁場の零点振動による誘発放出として説明されている)
このとき放出される 光 の振動数νは、ボーアの振動数条件
hν=E 2 -E 1
によって与えられ、また遷移の確率(アインシュタインのA係数)は次式で示される。
ここで、hはプランク定数、μ21
は遷移の電気双極子モーメントのマトリクス要素を表す。