電極

electrode でんきょく

解説

電極とは、始動のための電界形成や、放電電流を流す板状や棒状などの導体のこと。
放電ランプの始動を容易にするための補助電極や、放電が安定した後に放電電流が流れる主電極などがある。

主電極(main electrode)
放電ランプにおいて、始動後、放電が安定した後に放電電流が流れる電極。直流放電のランプには一対の主電極に、陰極陽極の区別がある。交流放電ランプでは一対の主電極に、陰極・陽極の区別はないが、交流の周期で陰極動作期間と陽極動作期間が交互に訪れる。交流点灯であっても、熱陰極(放電)ランプ冷陰極(放電)ランプと呼ばれるランプがある。

  • 陽極(anode)
    放電のプラズマから電子が流入する主電極。直流放電ランプでは、一般的に陰極に比べサイズが大きい。
  • 陰極(cathode)
    放電のプラズマに電子を放出する主電極。直流放電ランプでは、一般的に陽極に比べサイズが小さい。

補助電極(auxiliary electrode(of a discharge lamp))
主電極の補助の機能をもつ電極。補助機能には、ランプの始動を容易にしたり、放電を安定にしたりするものなどがある。

  • 始動電極(starting electrode(of a discharge lamp))
    ランプの放電を開始させるための補助電極。発光管(ガラス管)の放電空間内に、一対の主電極とは別に、始動補助の目的で設けられる電極のことで、第三電極と呼ばれることもある。
  • トリガーワイヤ (trigger wire)
    発光管(ガラス管)の外側にワイヤなどを設け、これに始動パルスを加え、誘電体バリア放電を生じさせて、始動電極とするもの。主としてショートアークランプフラッシュランプに使われる。