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光技術情報誌「ライトエッジ」No.37〈特集ウシオの新しい取り組み第二回〉 2012年6月発行

シネマ/特殊映像/デジタルサイネージ・メディアファサード

MicroTilesTMの創造的用途

Bob Rushby (CDS)、 吉田 ひさよ(CDS日本支社)

Christie Digital Systems(以下C DS)の「MicroTilesTM」は、他の製品では成し得なかった、あらゆるサイズおよび形状の電子ディスプレイを、見る距離を問わずに卓越した画質で作り出す、新しい手法を実現するために開発された。

MicroTilesTMは、市場に出してからの時間が短い製品であるが、世界中のLCDやプラズマ、また従来のプロジェクションディスプレイが利用できない場所で使用されている。

一例として、世界的に有名なロンドン証券取引所がある。MicroTilesTMは同所内のいくつもの場所で使用されている。メインロビーの上方では、アトリウムの内側がMicroTilesTMで囲まれている。ロビーには革新的なインフォメーションウォールがあり、MicroTilesTMは非常に興味深い形状で配置されているだけでなく、メインプレーンに段を付ける形となっていて、魅力的で目立つディスプレイを作り出している。

MicroTilesTMは、趣を異にする商品広告ディスプレイにも使用されている。商品の実物と商品映像、イメージ映像、デジタル情報などが一体となった相乗効果によって、注目度を格段に高めている。

MicroTilesTMは、テレビ放送スタジオの新しいデザイン方法を生み出した。例としては、テレビ番組「ザ・コルバート・レポート」や「アタック・オブ・ザ・ショー」、日本ではニュースやクイズ番組などで採用され始めている。

2011年11月のMicroTilesTMの発表以来、この製品の柔軟性、使いやすさ、信頼性などが高く評価され、CDSは業界の18もの大きな賞を受賞した。そのひとつに、優秀な工業デザインに贈られる、非常に名高いフランスデザイン協会の“Janusde l'Industrie”がある。

写真1.ロンドン証券取引所に設置されたMicroTilesTM
(上:エントランスホールのアトリウム内側 右:ロビーのインフォメーションウォール)MicroTilesTMがエントランスホール等に計508台導入された。アトリウム壁面三方に沿ってリボンのように設置されたり、インフォメーションウォールとしてユニークな形状で設置され、来場者・スタッフの目を引いている。

写真2.実製品とMicroTilesTMによる製品情報が一体となったディスプレイ

写真3. MicroTilesTMによるブランドとファッションモデルとのコラボレーション
VERSACE本店(ニューヨーク五番街)のショーウインドーに設置されたChristie MicroTilesTM。前面にリアルなファッションモデルが立ち、後ろのMicroTilesTMにはファッション映像が表示される。ニューヨークファッションウィークに合わせたイベントでお披露目された。

写真4.韓国のテレビ局SBS のスタジオにセットされたMicroTilesTM
2010年のソウル市長選挙の選挙速報用表示ディスプレイとして使用された。「ディスプレイは四角いもの」という常識を覆した使用例として話題を呼んだ。

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