USHIO

光技術情報誌「ライトエッジ」No.1(1995年冬発行)

第54回応用物理学会学術講演会講演予稿集No.1

(1993年秋季)

27a-HE-2
誘電体バリア放電を利用したXe2
エキシマランプによるPETフィルムの表面改質
Modification of Plastics Surfaces with Xe2 Excimer Lamp

ウシオ電機(株)、東海大学(工) 五十嵐龍志、松野博光、野澤繁典、松島竹夫、平本立躬、村原正隆
USHIO INC,Tokai Univ,T.Igarashi,S.Matsuno,S.Nozawa,T.Matsushima,T.Hiramoto,M.Murahara

1.はじめに

我々は誘電体バリヤ放電によるXe2エキシマランプを開発した。放射スペクトルは172nmの単色光(半値幅15nm)である。25Wランプを用い、PET(Polyethylene terephthalate)の表面改質に応用した結果、従来使用された低圧水銀灯の場合より、改質効果が高いという結果が得られたので報告する。

2.実験

大気中でPETフィルムに25WXe2エキシマランプを時間を変化させ照射した。改質度を水の接触角、ESCAで評価した。

3.結果

図1に結果を示す。接触角は処理前の80度から5秒照射で50度、15秒後は40度と変化した。ESCAで表面の酸素濃度(O/C)を測定したところ接触角とよく相関があり、親水基が表面に導入されたため接触角が低下したと考える。この改質の速度は、J.Peelingら1)の低圧水銀灯の照射実験に比較し、40度までの接触角変化に要する時間が1/10以下であった。

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