USHIO

光技術情報誌「ライトエッジ」No.1(1995年冬発行)

第55回 応用物理学会学術講演会講演予稿集No.1

(1994年秋季)

20a-ZV-10
誘電体バリア放電を利用した
XeClエキシマランプ
Dielectric Barrier Discharge Driven XeCl Excimer Lamp

ウシオ電機(株)相浦良徳 竹元史敏 松野博光 五十嵐龍志 平本立躬
USHIO INC. Y.Aiura, H.Takemoto, H.Matsuno, T.Igarashi, T.Hiramoto

誘電体バリア放電によって形成された希ガスあるいは希ガスハライドエキシマの自然放出光を取り出す、いわゆるエキシマランプが知られている1)。我々は、これらのランプの実用化を進めており、管壁負荷(ランプの管壁単位面積あたりの電気入力)0.25W/cm2の20Wランプの諸特性については、既に報告した2)。今回は、管壁負荷を2W/cm2まで高めたXeCl エキシマランプの諸特性について報告する。

実験用誘電体バリア放電ランプは、2本の石英ガラスを同軸に配置し、中空円筒の放電空間を形成した構造である2)。放電用ガスは、キセノンと塩素の混合ガス、点灯電源の周波数は約20kHzである。

308nmに最大値を有し、半値幅が約2nmである単色光の放射が得られ、このスペクトルの形は、管壁負荷によらず一定であった。また、308nmの光出力は、ほぼ管壁負荷に比例して増大した(図1参照)。

直径28mm、発光長250mmのランプを450Wで点灯した結果、約45Wのエキシマ光出力が得られた。他の特性については講演にて報告する。

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