USHIO

光技術情報誌「ライトエッジ」No. 4(1996年2月発行)

第56回 応用物理学学会 学術講演会 講演予稿集

28a-ZT-7
誘電体バリア放電Xe2*エキシマランプによるUV/O3洗浄の要因検討
The Conceivable Factors for UV/O3 Cleaning by Xe2 Excimer Lamp

ウシオ電機(株)、磯慎一、 松野博光、菅原寛、五十嵐龍志、平本立躬
USHIO INC.S.Iso, H.Matsuno, H.Sugahara, T.Igarashi, T.Hiramoto

【はじめに】

液晶ガラスの精密洗浄にUV/O3法は広く使われているが「O3」、「UV」、「その相乗」の効果が明らかでない。光アッシングでの研究例(1)はあるが洗浄分野での報告例はない。誘電体バリア放電Xe2*エキシマランプ(2)は低圧水銀灯とは異なり、瞬時 ON-OFF点灯が可能で点滅点灯が出来る特徴がある。点滅点灯では点灯時の「UV」+「O3」の作用に加えて消灯時にも「O3」が作用し、連続点灯では「UV」+「O3」の両方が作用するため、O3だけの洗浄効果が容易に確認ができる。今回は(1)点滅点灯で「O3」の効果(2)N2中の連続点灯で「UV」の効果(3)「UV」+「O3」の相乗効果を比較し洗浄要因の検討を行った。

【実験】

2-プロパノール処理後の無アルカリガラスをAir中で点滅点灯(ON-OFF比、周波数)とAir中とN2中で連続点灯で時間を変化させて洗浄した。評価は水の接触角により行った。

【結果】

図に結果を示す。(1)点滅点灯の総照射時間(ONの通算時間)で比較すると、点滅点灯の洗浄速度は連続点灯とほぼ一致して、O3だけの洗浄効果はほとんど認められなかった。(2)N2中でUVだけの洗浄効果も認められなかった。これらの結果から本ランプでは「UV」と「O3」の相乗効果で洗浄がなされていることが分かった。

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