USHIO

光技術情報誌「ライトエッジ」No. 4(1996年2月発行)

第56回 応用物理学学会 学術講演会 講演予稿集

(1995年8月26日~28日)

27p-E-13
高効率ジェット放電励起キセノンエキシマ光源の開発(III)
Development of a high efficiency jet Xe excimer lamp excited by quasi-DC discharge

宮崎大工、ウシオ電機(株)*、河仲準二、緒方彰、窪寺昌一、佐々木亘、黒沢宏、三橋健一*、五十嵐龍志*
Miyazaki Univ.USHIO INC.*,J.Kawanaka,A.Ogata,S.Kubodera,W.Sasaki,K.Kurosawa,K.Mitsuhashi*,T.Igarashi*

近年、真空紫外光の短波長・高フォトンエネルギーを利用して物質プロセスなどの新しい分野が拓かれつつあり、光強度や発光時間の制御可能な光源の開発が望まれている。ジェット放電励起希ガスエキシマランプは真空紫外域(100~200nm)における数少ない高効率な点光源である。我々はこれまでピーク出力300mW、効率0.6%、半値時間幅5msのキセノンエキシマランプ(中心波長176nm)を開発し、さらにこのエキシマ光がジェット中の希ガスクラスタの直接励起によるものであることを確認した。1)

今回、この点に着目して、クラスタ密度とクラスタ噴射時間を制御することで、任意の光強度と発光時間を容易に選べるキセノンエキシマランプの開発を試みた。ジェットノズル内ガス圧がクラスタ密度に適切に依存し、かつ時間応答の早いガスジェットが得られるようにジェットノズルとガスインジェクターからなるジェット噴射装置を製作した。その結果、ガス背圧に線形なエキシマ光強度特性が得られ(図1)、容易にエキシマ光強度を変化させることができた。また、ガスジェット噴射時間を制御することで発光時間(<数十ms)を任意に変化できた。この時の印可電圧は3kV、放電電流は5~13mAであった。

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