キセノン閃光ランプ(クセノン閃光ランプ)

xenon flash tube, xenon electronic-flash lamp きせのんせんこうらんぷ(くせのんせんこうらんぷ)

解説

キセノン閃光ランプ(クセノン閃光ランプ)とは、極めて短時間だけ発光するキセノンランプのこと。キセノンフラッシュランプクセノンフラッシュランプと呼ぶこともある。
形状は、用途に応じて、直管形、螺旋形、U形、環形などがあり、石英ガラス管または高シリカガラス管の両端に電極を封止し、2~10kPaのキセノンガスが封入されている。発光時間は数μs~数msであるが、1μs以下の閃光用には、水素やアルゴンガスを添加したランプもある。

<代表的用途例>
・ウェハなどの表面加熱(フラッシュアニール)
・写真撮影
・航空機誘導灯
・レーザ励起

点灯装置は、通常、コンデンサを高電圧に充電する部位と、始動用の部位から成り立つ。始動には、パルス電圧を印加する方式と、非点灯時も微弱に電流を流しておくシマー方式がある。
パルス電圧印加方式には、点灯管外面に配置されたトリガー電極(トリガーワイヤとも言う)にパルス電圧を印加する方式と、ランプに直列にパルストランスを設け、パルス電圧を印加する方式がある。始動用の高電圧のパルス電圧がランプに印加されると、充電されたコンデンサの電荷を瞬間的に放電し、極めて短時間だけ発光する。
シマー方式では、始動前にランプを微弱放電の状態に保ち、充電されたコンデンサの電荷を半導体スイッチなどで一気に加え、瞬間的に強い放電を生じさせ、極めて短時間だけ発光する。