キセノンランプ(クセノンランプ、ゼノンランプ)

xenon lamp きせのんらんぷ(くせのんらんぷ、ぜのんらんぷ)

解説

キセノンランプ(クセノンランプ、ゼノンランプ)とは、主としてアーク放電によるキセノンガスの励起によって発光する放電ランプのこと。
高い輝度を持ち、入力電力変動や寿命中での相対分光分布の変化が少ないという特長がある。分光分布は、紫外域から可視域にかけての連続スペクトルと、近赤外部の強力な線スペクトルからなる。特に可視域は、色温度約6,000Kの自然昼光に極めて近い分布を持つ。



<キセノンランプの種類>
ショートアークランプ
石英ガラス球内に陽極陰極とを数mmの間隔に封止し、キセノンガスが常温で5×105~10×105Pa程度封入されているが、点灯中のガス圧は3×106~5×106Paに達する。
直流で点灯し、時間を要さず安定な光出力が得られる。
高輝度(105 cd・m-2)で自然昼光に近く、演色性に優れていることから、キセノン白色光源、映写機、印刷製版、褪色試験、ソーラ シミュレータなどに使用される。
1944年、ドイツのSchulzがサーチライト用点光源として開発し、その後欧米で普及した。

ロングアークランプ
長形の石英ガラス管の両端に電極を封止し、キセノンガスが105Pa程度封入されている。
一般に交流で点灯し、大電力のものは安定器なしで点灯できる。
高輝度で演色性に優れていることから、印刷製版、褪色試験、投光照明などに使用される。
フラッシュランプ
キセノンフラッシュランプ(クセノンフラッシュランプ)を参照。