デジタルシネマ映写機
digital cinema projector
でじたるしねまえいしゃき
解説
デジタルシネマ映写機とは、映像媒体にデジタル信号を用い、デジタル信号をDLPチップ1)などで画像に変換し、適切な照明による結像光学系を介してクリーンに投影する映画館用の映写機のこと。
光源には、主に高輝度、高演色性のキセノンランプが使われる。
→投影機、映写機を参照。
※これまでの映写機では、媒体にフィルムが使われているが、これをデジタル化することで、劣化のない鮮明なデジタル映像を映写できる。また、フィルムが不要になることから、フィルムの輸送も不要となり、配給コストの大幅な削減のほか、上映コストや省資源、地球温暖化ガス(CO2)の削減にもなる。
また、衛星などのネットワークを介してデジタルデータを配信することで、世界各地のスポーツやコンサートなどがリアルタイムに上映することが可能となり、映画館のエンターテインメント化にもつながる。
1)DLPチップ:Digital Light Processing Chipの略。
1987年、米国Texas Instruments社で開発された映像デバイスで、CMOS半導体上に独立して動く微小な鏡を、碁盤の目のように48万~800万個並べている。このDLPチップに、ランプなどからの光を照射し、微小な鏡で反射した光を、レンズを通して投影すると、映像が得られる。
DLPはTexas Instruments社の登録商標。
