ステークホルダーエンゲージメント
基本的な考え方
ウシオは企業経営において、株主にとどまらず、従業員、取引先、顧客、債権者、地域社会をはじめとする多様なステークホルダーとの価値共創が重要と考えています。このことから各ステークホルダーの方々と継続的な対話を行い、日々いただいた意見を経営に活かしていくことで企業の社会的責任を果たしてまいります。価値共創や生産性向上によって生み出された収益・成果については下記の取り組みを通じて各ステークホルダーへの適切な分配を行っていきます。
実績
ステークホルダー | 方針 | 取り組み |
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従業員 | ウシオは、企業理念の第1項に「会社の繁栄と社員一人ひとりの人生の充実を一致させること」を掲げています。またウシオが進めるESG経営においては「ビジョンに近付くための人財の質向上」、「成果を上げやすい職場環境作り」を重要課題(マテリアリティ)と定めており、従業員の育成や生産性向上等に取り組み、付加価値の最大化を図ってまいります。その上で、生み出した収益・成果に基づいて、「賃金決定の大原則」に則り、自社の状況を踏まえた適切な方法による賃金の引上げを行うとともに、会社と社員が共に成長し、貢献しあう「エンゲージメントの高い集団」を目指します。また会社の持続的な成長を支える最も重要な経営資源は“人財”であるとの考えから、人財投資にも積極的に取り組むことを通じて、従業員への持続的な還元を目指します。 |
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取引先 |
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その他 ステークホルダー |
ウシオは、Revive Vision 2030で「『光』のイノベーションカンパニー」と定め、「光を『あかり』としてだけではなく、『エネルギー』として利用することで社会課題や世の中の技術革新に貢献する」ことをMissionとしています。独自の光技術により社会課題を解決し、社会的価値と経済的価値を一致させ、すべてのステークホルダーと価値を共有することで、持続的な発展に取り組んでいきます。 |
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具体的な取り組み
株式付与制度の導入
2030年の目指す姿に掲げている「会社と社員がともに成長、貢献しあう『エンゲージメント』が高い状態の実現」に向けて、様々な取り組みを実施しています。
2023年度は、日本国内のグループ会社を対象に従業員持株会を通じた株式付与制度を導入しました。これは、当社株式を交付し、第1次中期経営計画の必達目標達成に対する成果を還元することと、2023年度から始まる第2次中期経営計画に関して経営と社員が一体となって取り組むことを支援する目的です。
社員の企業業績に対する関心を従来以上に高め、経営とともに中長期的な企業価値向上への貢献意欲を高めるとともに、従業員持株会へのさらなる入会を奨励し、社員の資産形成の一助となることを期待するものです。
社内コミュニケーション
文化体育会制度
ウシオ電機には文化体育会制度があり、マラソン部や読書部など約40の部が活動しています。会社からも部活動費の補助などがあり、従業員の健康を増進し、文化教養を高めるとともに、従業員同士のコミュニケーションやリフレッシュを支援しています。
エンゲージメントサーベイ
サーベイの実施と結果を受けて
2021年度よりエンゲージメントサーベイを開始し、2022年度からはその対象を国内外のグループ会社に拡大して、社員のエンゲージメントを可視化しています。
ウシオではエンゲージメントを「会社や職場の同僚との関係に価値を感じ、積極的に貢献したいと考えている状態」と定義し、その状態を示す設問に肯定的な回答をした社員の割合をエンゲージメントスコア※としています。2022年度のサーベイ結果を分析した結果「役員の意思決定への評価」、「戦略と自分の業務のつながりの実感」という設問がエンゲージメント向上に重要であることが分かりました。
これを受け2023年度は国内グループ会社での総合朝礼を定例化、2022年度に国内グループ会社に実施した社長対話会やeラーニング、ワークブックを海外グループ会社にも展開しました。
その結果、2023年度のウシオのエンゲージメントスコアは56%となり、前年度比+4ポイントを達成しました。
今後も会社と社員がともに成長する「エンゲージメント」が高い状態を目指し、2025年度のエンゲージメントスコア62%を目標として活動を継続していきます。
※エンゲージメントスコアの測定方法
ウシオは以下の3つの設問に肯定的な回答をしている社員の割合を平均した数値をエンゲージメントスコアとしています。
1.自分の職場を他人に勧める意欲についての質問
2.仕事を通じた達成感についての質問
3.仕事への自主的な貢献意欲についての質問
2023年度の取り組み内容
- ① 戦略に関するコミュケーションの強化
- 社長との対話会を日本から海外へ拡大、継続するとともに、経営層だけでなくトップマネジメント層による対話会へ発展させ、より身近、かつ広範囲のコミュニケーションを強化しています。
- ② 戦略、5つの経営のフォーカスの理解と共感
- 戦略を自分ごととして考えるためのサポートツールとしてワークブックを作製し、そのワークブックを活用したワークショップを各部署で実施しています。自身のキャリアを考え、自業務と5つの経営のフォーカスとのつながりが実感できるような仕掛けを展開しています。
- ③ ビジョンとキャリアの紐づけ
- ワークブックを活用した人事支援やセルフ・キャリアドック導入によるキャリア自律支援を推進していきます。