お客さま満足と製品の安全
お客さまは誰かを考え、「あたり前品質」の上を行く「魅力的品質」を備えた製品・サービスの提供を目指します。
お客さま満足のために
グローバルCSセンターの取り組み
グローバルCSセンターは、世界中のお客様で稼働するウシオの装置をサポートし、DX推進社会の実現に貢献します。また、お客様から常に頼りにされる存在であるために、リモートメンテナンス機能やスマートグラス等のネットワーク機器を活用した遠隔メンテナンス支援を充実させ、ニューノーマル下でのお客様サポートを強化するなど、さまざまな取り組みを続けています。
中期経営計画を支えるIT基盤の整備に向けて
2020年7月に発表された中期経営計画では、グループ会社間の連携を強化する方針となりました。これにより、グローバルで発生している情報を今まで以上にタイムリーかつ詳細に収集し、的確な経営判断が行えるIT基盤の整備に着手しています。また、IoTを導入して製造工程での生産性向上・品質向上、RPAを活用して各種業務処理の生産性向上を進めており、今後はグループ会社へも適用範囲を広げ更に推進していきます。
グローバルなIT基盤整備を進めるにあたっては、同時にガバナンス強化を図ることも必要になってくると考えています。グループ間連携の方針やサイバー攻撃・情報漏洩に対して、グローバルでのルール整備やセキュリティポリシーの制定にも着手しています。ウシオグループ全体でガバナンスにグリップを効かせ、ベクトルを合わせることで目標達成に向けて活動していきます。
BCPへの取り組みについて
ウシオは、2012年に全社組織BCP委員会を設置し、BCP対応への取り組みを開始しました。ウシオの主要な事業である光源事業から取り組みをスタートし、その後、装置事業、メディカル事業に展開してきました。2014年に全社統合BCP対応マニュアルを策定するとともに、災害備蓄品(飲食料・トイレ・寝具・日用必需品・防護具)の拠点毎への分散配備を完了させることで、全事業所でのBCP対応を完了しました。
近年の台風・集中豪雨にともなう洪水被害、ウイルス感染症の大流行、日本国内における震度6弱以上の大地震等の大規模災害が発生したシナリオを基に、事前にリスクを想定・抽出し、リスク防止や低減のため、また事業活動を継続していくための計画を策定しております。
2020年の新型コロナウイルス感染拡大に対しては、新型コロナウイルスBCP対応マニュアルを策定し、さらに2020年から2021年にかけての各国政府や自治体の指示に従った適時適切な対応もマニュアルに反映させ、全社レベルでの感染拡大防止に努めました。
BCPの維持・向上を図るべく、各事業所でBCP対応訓練やシミュレーション、緊急連絡網の更新を行い、BCPの定着、検証・見直しを進めています。
御殿場事業所では、震度6弱以上の地震発生時を想定した訓練を実施しました。
震度6弱の状況下では、例え火災が発生していなくても、防火扉のロックが外れ、すべての防火扉が閉まり、更に、火災発生の際には防火扉に加え、防火シャッターも閉まる可能性があります。
このような事態に備え、実際に防火扉や防火シャッターを閉鎖することで、人が一人しか通行できないような非日常の緊急事態の状態を作り出し、従業員の避難、地域の消防への通報までの訓練を行いました。
国内外の生産拠点においても、同様な取り組みを進めており、各拠点の現地状況に応じたBCPマニュアルが策定され、運用が行われています。
調達先、協力会社に対しても、BCP対応の整備を継続的に進めています。ウシオの調達先評価・選定では、BCP対応レベルが評価項目のひとつとなっています。定期的に実施しているCSR調達アンケートにおいても、調達先のBCP対応状況の確認と啓蒙を行って、BCP体制の更なる向上を進めるよう活動しています。
以上のようなBCP対応向上取り組みを進めるとともに、新型コロナウイルス感染拡大による行動制限を働き方改革のチャンスとも捉え、在宅勤務に関する制度改訂や新しいモバイル環境の構築も行いました。
製品の安全性と品質
ウシオは、社会課題の解決に取り組み、提供する製品やサービスの安全性と品質が全てに優先すると考え、安全性及び品質の向上に力を入れています。
品質方針および製品安全方針
ウシオでは、企業理念を基に、全社統一の品質方針及び製品安全方針を制定し、製品・サービスの安全性と品質の向上を取り組みの基本としています。
品質マネジメントシステムと体制
ウシオは、企業理念のもと品質方針、製品安全方針を定め、代表取締役社長を最高責任者として、品質マネジメントシステムISO9001の運用を通じて、継続的な品質及び製品安全の改善に取り組んでいます。
また、全社的な品質・環境マネジメント推進やグループ会社との連携・発展強化、製品安全規制の統括・管理を行うために品質保証部門が、マネジメントシステムの全体最適化を目指した活動に取り組んでいます。
品質向上の取り組み
ISO推進の取り組み
品質・環境マネジメントシステムの効率化及びスピード化に向けて活動を行っています。ISO要求事項をクリアした上で、お客様の要望にスピーディーに対応でき、社会課題の解決や事業の発展に貢献する仕組みを維持、改善させ、ルールのための活動になってしまわないよう現場に根ざした抜本的改革を目指し、安全で信頼性の高い製品、サービスの提供とより高い顧客満足度につなげていきます。
品質保証部門中心に各事業部・部門・グループ会社が連携することにより、品質マネジメントシステムの全体最適化、事業間の品質維持ノウハウの“良い所取り”やESG経営下での品質向上を目指した取り組みを行っています。また,ESG経営へのシフトに伴う重要課題「5つの経営のフォーカス」の中に「持続的な環境負荷低減」や「強固な経営基盤の構築」があり、ISOツールを活かした環境配慮型製品開発の推進や社会課題の解決に向けた事業拡大に伴う製品安全管理の強化を進めています。
海外生産関連会社やグループ会社との連携を従来以上に推進することにより、ウシオグループ全体で良質で安全な製品、サービスの提供が継続できるよう品質保証レベルの向上に取り組んでいます。
UPS活動とものつくりの自動化・DX化
播磨事業所では、激しい事業環境の変化に柔軟に対応し、高品質で高効率な工場へと変革するため、従来から培ってきた改善活動(TQCやTPM)を統合し、多角的視点からUPS(USHIO Production System)という活動を2011年から進めています。自ら問題に気づき仲間と困りごとを共有し、力強く改善していける力を身につけるために「小集団活動」、「人財教育」、「ロス低減」を3本柱としています。特に、2018年以降は、3本柱の各指標の数字としても目に見える顕著なレベルアップが図れ、その成果を発表会・展示会・講演会等で社外へ発信することで地域社会への貢献にも繋げています。このUPS改善活動をベースに、ランプやモジュール製品では、あらゆるロスの低減を目指した活動を継続して進めるとともに、明るい職場環境をつくり、互いに認め合い切磋琢磨し、ありたい姿を目指し、今日より明日への成長に向けて認め合い、学び合い、高め合う努力を続けています。
さらに、今後はウシオのマザー工場として、播磨事業所だけではなく、国内外の生産拠点やグループ会社にも活動対象を拡大していきます。
製造ラインのDX推進
これまでランプやモジュール製造では各工程をオンタイムで可視化する工程管理支援システム(Eagle Eye・Yellowfin)の導入やロボット導入による自動化により、バラツキ低減とともに工程管理の強化を実現してきました。さらに工程管理支援システムを活用したデータ分析により、不良解析や工場の生産性を向上させてコストダウンやリードタイムを短縮する仕組み構築を進めています。
生産改革への取り組み
生産に関する5つの機能(生産計画・調達・製造・物流・品質保証)を生産本部に統合し、一体となって社会・市場への対応力を高める生産活動を推進しています。現場の改善、働きやすい環境、生産性向上につなげる活動の一方で、環境負荷低減やデジタルの活用により持続的な価値創出を目指したSVC(Sustainable Value Creation)活動により、当社のビジョンである「光」のソリューションカンパニーの実現に取り組んでいます。
電源生産の品質活動 長期安定生産体制の維持
ウシオの電源製品はファブレスの形態をとっており、国内外の委託先で生産しています。近年、半導体・電子部品の生産中止や、部品の入手難が続いておりますが、サプライヤ―との関係強化や部品情報のシステム化により部品情報を適切に管理・運用し、安定生産と品質向上に努めています。また、産業用途向けの電源においては、特に長期安定生産が求められております。 生産現場における後継者育成や事業継続等の課題について委託先と連携を密にし、生産体制の構築や新たなサプライヤ―への展開等を計画的に行い、長期安定生産体制の維持に努めています。 更には、環境負荷低減の製品開発の推進・生産体制の構築など、ESG志向も積極的に取り入れた取り組みを進めています。
製品安全管理体制
PL委員会を製品安全管理の統括として年2回、社長に対し全社の製品安全活動状況や課題などを報告し、方針や目標の見直し及び改善に関するレビューを行います。これに従って品質保証部門や製品安全法規制分科会・設計技術部門がイニシアチブをとり、全社一体となって高い製品安全性と品質確保を目指した活動を推進しています。
特に、製品安全リスク低減のために、品質保証部門は製品開発の初期段階で製品安全管理対象製品の指定の是非を審査し、指定された新製品は以降の設計審査各ステップで製品安全リスクアセスメントを実施する体制としています。
安全管理体制図
製品事故発生時の対応
製品事故が発生した場合、お客様の安全を第一に考え、徹底した情報収集と事実確認を行い、原因追求と検証を行います。重大製品事故と判断した場合には、お客様の安全性を確保するため、ウシオが一丸となり、適切な対策をとることに努めています。具体的な対応として緊急PL委員会を招集し、所轄官庁、社長、グループCEO及び経営幹部への報告を行い、対策方針を検討します。
重大製品事故情報
日本国内では、消費生活用製品安全法ならびに製品安全に関する管理規程に基づき、重大製品事故について、製品起因が疑われる場合、ならびに製品に起因して生じた事故かどうか不明であると判断した事故を公表しています。
重大事故対応図
ランプ製品の安全性について
ランプに含まれる化学物質の種類等につきましてはSDS(製品安全データシート)に記載しております。SDSには製品を安全かつ適切に取り扱っていただくために、製品に含まれる物質名やその危険有害性情報、取り扱い上の注意、環境への影響などに関する情報を記載しております。