ダイバーシティ&インクルージョン
ダイバーシティ&インクルージョン推進
ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)推進は、5つの経営のフォーカスの3「成果を上げやすい職場環境作り」のための重要な取り組み課題として位置づけられています。属性の多様化だけでなく、多様な経験や能力・価値観を認めあい、尊重しあうことができる風土がグローバルにでき上がっている姿の実現を目指し、 2024年4月に新設したD&I推進に特化した専任部署であるD&I推進課と有志社員によるD&I風土づくり委員会が連携して施策を展開しています。


人事部D&I推進課の新設
ウシオは企業理念の実現とRevive Vision2030の達成に向けて、ダイバーシティ&インクルージョン(以下D&I)の推進に取り組んでいます。
これまでウシオで取り組んでいたD&Iプロジェクト活動では、社員の意識や課題の把握、メールマガジン等の媒体を活用した継続的な情報発信やセミナーの開催、働く環境の整備などを行い、働きやすい職場環境づくりの基盤を整えてきました。
これまでの活動に加え、D&Iを経営戦略の一環としてよりスピーディーに推進し、KPIを達成すべく、2024年4月に人事部内にD&I推進課を新設しました。
また、ウシオは新成長戦略のもと、激しい環境の変化に対応・追随していくために、多様な視点による意思決定の質向上やイノベーションの促進といった付加価値向上と、優秀な人財の確保、企業ブランドや社会的評価の向上に向け、女性管理職比率の向上や障がい者雇用率の確保など、D&I活動を本格的に推進しています。D&Iは単なる人事施策ではなく、企業の持続的成長と価値創造に直結する経営戦略の一環として位置づけられています。
D&I風土づくり委員会
「一人ひとりに焦点を当てた経営」のより一層の推進を目指し、2017年7月ダイバーシティプロジェクトを立ち上げました。
2024年までの間に、D&Iに関心のある有志社員を中心に経営・人事・社員が一体となった活動を進めてきましたが、2024年10月よりプロジェクトを再編し、D&Iの風土醸成と基盤固めをより強化することをミッションとした「D&I風土づくり委員会」に名称を改め活動しています。
分科会も再編成し、出産・育児・介護・治療などのライフイベントと仕事の両立を支援することを目的とした「ワークライフ支援分科会」、障がい者の働き方支援と受入側の理解促進や環境整備等を目的とした「障がい者雇用分科会」、一人ひとりの多様な働き方を尊重し、キャリアを主体的に考え自律的に行動するための支援と環境整備を目的とした「キャリア支援分科会」の3分科会にて、現状把握、施策検討・実行を進めています。
将来的には、さまざまな観点から幅広くD&Iを推進していき、「多様性(社員一人ひとり)が尊重され全社員が属性に関わらず活躍できる会社」を目指します。
D&I推進の取り組み
ワークライフバランスの推進
仕事と介護の両立のための「両立ブックシェルフ」を設置
2025年8月に仕事と介護の両立を支援するための「両立ブックシェルフ」を設置しました。
このブックシェルフには、介護がまだ先のことだと考えている方も、すでに介護をされている方も、どちらにも役立つ動画や資料が掲載されています。また、これまで年2回開催していた「介護相談窓口」を今回から常設とし、介護に悩む方々の相談に対応してきた実績のある専門家が担当いたします。
こちらのブックシェルフは、ウシオの社員およびその家族も利用することができ、家族全員で介護について考え、備えていただくことで、介護に対する不安が少しでも和らぐことを期待して設置しました。

ジョブリターン制度(再雇用制度)
育児や介護などの理由により当社を退職された方を再雇用する「ジョブリターン制度」を2015年11月より導入し、現在、再入社された方も複数名います。家庭等の事情によりやむを得ず退職した社員を再雇用することにより、当社在職中に培ったスキルや能力を活かし、再度当社で即戦力として活躍してもらうことを目的としています。
女性活躍推進
ウシオは2016年4月に、総合職・一般職の区分をなくすなど、性別に捉われない人事制度としました。また、職種に関わらず、自らキャリアを描くことに難しさを感じている社員が一定層いる課題を解決すべく、まずは女性社員を対象に 「キャリアデザインセミナー」を各事業所で開催しました。これまでに約180名の女性社員が参加し、自身の強みや成長ポイントを認識しながら、キャリアについて主体的に考える機会となっています。

ウシオグループでは、2026年までに女性管理職比率を15%以上、単体では10%以上とすることを目標に掲げ、2030年度には単体で30%以上の達成を目指しています。
これを実現するため、各事業部と連携した選抜人財の育成施策を軸に、社員の意識変革や組織文化の変革を推進しています。また、男性社員の育児休暇取得率向上にも継続的に取り組んでいます。
社員の平均勤続年数は年々延びており、特に女性社員の勤続年数は男性社員を上回る傾向にあります。
今後もウシオは、多様な人財が活躍できる職場環境の整備に努め、さらなる成長を目指してまいります。

障がい者雇用推進
コミュニケーション推進
播磨事業所では聴覚障がいを持つ社員が就業していますが、周囲の上司や同僚とのコミュニケーションを手話でとることが難しい状況でした。そこで、コミュニケーション推進の一環として、「手話サークル」を実施しました。今後このサークルを機に、「手話」の輪が広がるよう取り組んでいきます。
また、聴覚障がいのある社員とのコミュニケーションツールとして、会話している声を認識して文字にしてくれる「音声認識ソフト」や、手書き文字を書く液晶のボード「電子メモパッド」など、ITツールを積極的に利用する、配慮してほしい点を資料にまとめ全社員へ周知するなど、聴覚障がいのある社員が安心・安全に働くことができる職場環境づくりに努めています。
バリアフリー化
障がいを持つ社員の意見を反映し、トイレのドアを引き戸にする、階段に手すりをつける、車椅子駐車場の整備、そして見通しが悪い通路にミラーを設置するなど、事業所のバリアフリー化を進めています。
障がい者雇用率
2024年度の障がい者雇用率は2.6%で、2025年度までの法定雇用率2.5%を上回っています。引き続き、障がい者を含めた多様性のある人財が働きやすい環境づくりを進めていきます。
キャリア支援
キャリア面談
社員一人ひとりが自らキャリアを描くための支援策の一つとして、社外のキャリアコンサルタントとの面談機会を提供しました。
本面談を通じ、これまで気付けなかった自らの強みや課題、これからの働き方や働きがいを見つめ直し、キャリアビジョンを具体化する施策に繋がりました。
今後も属性に関わらず、社員が生涯活躍できる職場環境づくりに努めます。
グローバルな人財の活用
ウシオグループの海外売上高比率は約8割です。新たな価値を生み出して持続的に成長するために国籍を問わない多様な人財の採用を推進しており、2018年度以降既に約20名の外国籍の方が入社しているほか、国内外のグループ会社でも現地雇用による人財活用を行うこととしています。また、様々な国や背景・価値観をもつ人々とコミュニケーションを通して、ビジネスを推進していくことが必要です。そのために留学制度・トレーニー制度のほか、グループ会社間における人財の交流を通して、グローバルな人財の育成・活用を行っています。
責任と成果に関する報酬体系
ウシオでは、国籍・性別問わず、能力と責任により資格・職務のレベルが与えられます。また、ウシオは法定最低賃金を遵守し、同一資格・同一職務レベルにおいてジェンダー間で統一された報酬体系を適用しています。
ボランティア活動の参加推進
ウシオでは、ボランティア活動のための休暇制度を設けています。このほか、社内有志によるボランティア活動への参加など、積極的な活動が行われています。