人財の育成

企業理念にある「会社の繁栄と社員一人ひとりの人生の充実を一致させること」の実現に向け、私たちウシオ電機の社員はどのような姿でありたいかを定めた「人事ビジョン」や、ビジョンを実現するための「求める人財像・人財要件」を定義・明文化しています。そして、このような人財を育成するために、育成体系を構築し、社員一人ひとりおよび会社の成長を加速支援しています。

人事戦略ビジョン

人事戦略ビジョン

人財像・人財要件

求める人財像

「志」 と「情熱」を持ち、多様な価値観を尊重し、協働・挑戦し続けるプロ人財
国・地域によって事業内容や社会課題が異なり日々変化するため、バラエティに富んだ人財=グローバル人財を求めています。

人財要件

下記の人財要件(行動・マインド)に加え、グローバル人財要件として、「ダイバーシティマネジメント」「経営リテラシー」「グローバルコミュニケーション」の3つを定義。

人財要件

育成(研修)体系

育成(研修)体系

各種研修・支援制度

新入社員研修

新入社員研修では、「ウシオ電機の一員としての自覚を持ち、主体的に考え、動く姿勢を身につける」というゴールを目指し、1年間を通してビジネスパーソンとしてのマインドや、基本的動作、ビジネススキルなどの基礎の習得を行います。
また、自社理解を深めるために、製造部門などでの現場研修を通して、多くの人からの支援を受け、学び、成長していきます。

配属後も一人ひとりの状況や成長を踏まえたフォローアップを強化しており、「シスター・ブラザー制度」や「新入社員フォロー研修」、「定期的な人事面談」などの施策を行っています。

  • 新入社員研修
  • 新入社員研修

シスター・ブラザー制度

「シスター・ブラザー制度」とは、ウシオ電機の新入社員研修の一環として当社で30年以上続く、伝統ある育成制度です。1年間、先輩社員が指導者となり、マンツーマンで新入社員を指導・バックアップする制度であり、指導者が女性であれば「シスター」、男性であれば「ブラザー」と呼んでいます。具体的には、日々の仕事の指導に加え、会社生活での困り事や個人的な悩みなども含めて、新入社員の成長をサポートします。
シスター・ブラザーに選ばれた社員には「シスター・ブラザー研修」を行っています。
シスター・ブラザー制度をはじめとした入社初期教育の充実化は、新卒入社3年目の高い定着率にもつながっています。

ヤングエグゼクティブ・グループ

将来の経営人財の育成を目指す制度の一つです。メンバーはウシオグループに属する20代・30代の若手社員から公募を経て選定されます。志と情熱・戦略構築力・実行力・グローバル対応力の4つを目標要件として、経営戦略などのビジネススキルの習得および現状の経営課題把握と施策の提案など具体的な取り組みを行います。役員や外部の経営者・専門家の方々と意見を交わしながら活動を行っており、高い志を持つ若手社員へキャリアパスを考える機会を提供しています。

職能別教育

職務に直結したOJT・Off-JTにおいては、専門知識のスキルアップだけでなくモチベーションアップのために、小集団活動を通じた改善活動、コミュニケーションの活性化、情報の透明化共有化などを実施しています。それに加え、各部門の職場に密着した研修をサポートしています。

Ushio Learning Place(ULP)

2030年へ向けた5つ経営のフォーカス「ビジョンに近づくための人財の質向上」、「成果を上げやすい職場環境作り」の取り組みの一環として、2022年10月に、全社員を対象とした教育プログラムUshio Learning Place(俗称ULP)を開設しました。
Ushio Learning Placeとは、「生涯学びつづけられる会社」をコンセプトとし、職種や職位、年齢に関係なく、社員一人ひとりがキャリアビジョンを描きながら活躍しつづけることのできる社内環境づくりを目的とした自己学習プログラムです。
提供しているコンテンツは、階層別をはじめ幅広い層の社員が学習できる充実したeラーニングと、キャリア自律やチームパフォーマンス・生産性の向上にフォーカスした社内オリジナルの各種セミナーがあります。
加えて2012年に開設した技術者養成講座トレーニングセンターをTech Schoolに改名し、機械製図・CAD・品質管理をはじめとした約30コースの講座を提供しています。
本教育プログラムの受講にあたっては全て手上げ制で、自己成長に向けて主体的に学びつづける社員をサポートしています。

人事戦略ビジョン

UPS(Ushio Production System)活動

ウシオ電機播磨事業所では、激しい事業環境の変化に柔軟に対応し、高品質で高効率な工場へと変革するため、従来から培ってきた改善活動(TQCやTPM)を統合し、多角的視点からUPS(Ushio Production System)という活動を2011年から進めています。自ら問題に気づき仲間と困りごとを共有し、力強く改善していける力を身につけるために「小集団活動」、「人財教育」、「ロス低減」を3本柱としています。特に、2018年以降は、3本柱の各指標の数字としても目に見える顕著なレベルアップが図れ、その成果を発表会・展示会・講演会等で社外へ発信することで地域社会への貢献にも繋げています。

これまでの活動内容

2014年4月からは具体的な改善の活動として、「事業所内全員参加」および「見える化」を徹底した事業所内の小集団活動という展開を進めています。91の集団からスタートし、具体的な改善活動の推進とともに自主的な管理を促す人財育成、現場の意識改革にも寄与する活動を行っています。女性や若手社員がリーダーとして活躍する小集団に対して各々の自立を支援すべく、部署内からの支援者が新たに立てられ、事務局からのフォローアップに代わる機能として活動を続けています。組織上でも、現場主体の活動体制への切り替えの契機となり、改善活動の推進を実際の業務に一体化させ、マインドの同質化と自立を後押しする体制になりました。

人づくりの価値の向上と定着化

人財育成としては、引き続き「モノづくりは人づくり」の考えを尊重し、現場の主体的な活動を促す支援者の教育を行い、2016年度からは従来の教育よりさらに実践的な実技講習を強化することによって、人づくりの価値をより向上・定着化させています。
今後も、継続的かつ地道な活動の蓄積により、「見える」かたちでモノづくりの基盤を確立し、ノウハウを蓄積しながら効率化や職場の活性化につながる活動を継続させていきます。

熟練技能訓練道場

熟練作業の指導、技能伝承のみならず、自動化に向けた工法開発、品質向上に向けた工法改善の取り組みを行っています。ランプ製造に直接係る部分だけでなく、石英ガラス治具製作など難易度の高いガラス加工品製作の取り組みも開始し、広く将来を見据えたモノづくり技能向上への貢献を図っています。

メンバー(マイスター)は、技能伝承・後継者育成に熱心かつ伝承できる指導力を持ち、高精度な特殊加工などの技能を有しています。マイスター制度導入により、熟練された知識や技能だけでなく、指導者として信頼される人格やコミュニケーション力も評価され、そしてマイスターとして認定されています。

活動は、海外を含めたグループ会社に対しても実施しており、多方面・グローバルな取り組みとなっています。例えば海外グループ会社に対しては、定期的な作業確認や指導者への教育を実施しています。研修の為に現地スタッフの受け入れも行っており、グループでの技能レベル向上、及び製品の品質向上につなげています。

海外製造現場からの研修生と
海外製造現場からの研修生と

自己啓発援助

ウシオ電機では社員が自己の英語レベルを把握し、レベルアップを図ることを目的として、TOEIC Bridgeの受験制度を導入しており、受験料の一部を会社が援助しています。なお、現在、TOEIC Bridgeスコアを役職者の登用要件の一つとしています。

また、自己啓発援助の一環として、福利厚生制度である「U’s Club」のメニューを利用することができます。通信教育、英会話スクールをはじめとした各種スクール、資格取得などに、あらかじめ付与されたポイントを自分のニーズやライフプランに応じて使うことができます。

ハイブリッド型研修の取り組み

新型コロナウイルス感染拡大の影響を踏まえ、新入社員研修や階層別研修など長年実施している研修スタイルもオンラインとオフラインを併用したハイブリッド型に移行しました。様々な働き方に適応できるようにオンラインの良さを活かして、ITツールを活用しながら受講者が積極的に参画できるアクティブラーニングを取り入れた、より実践的な研修を実施しました。
2020年度新たに創設した選抜型人財育成プログラムであるウシオカレッジの内容もさらに充実させ、学びをサポートするプログラムを実施しグローバルに活躍する社員を支援することで、受講者数も増え、社員の人生の充実にも貢献しました。